アメーバが見つかった公園(写真:AP/アフロ)
米テキサス州で9月11日、アメーバの一種で、殺人アメーバとも呼ばれる「フォーラーネグレリア」に感染した子どもが命を落とした。CBSなど複数のメディアが報じている。
同州アーリントン市が27日に発表したプレスリリースによると、5日に「原発性アメーバ性髄膜脳炎」にかかった子どもがいると、病院が地元の保健当局に報告があった。
しかし子どもは回復せず、11日に入院先の病院で亡くなった。調査の結果、市内の公園のスプラッシュパッド(水が地表から噴き出したりする水遊び場の一種)で、フォーラーネグレリアに感染した可能性が高いことがわかったという。
フォーラーネグレリアは通常、湖や河川に生息し、ヒトの鼻腔から脳に侵入。大脳組織の軟化や出血を伴う壊死(原発性アメーバ性髄膜脳炎)を引き起こすとされる。
市当局は、毎朝の公園オープン時にスタッフに義務づけられていた水質検査、定期的な水質チェックが一切行われていなかったと公表。
市は事件の発覚後、市内全てのスプラッシュパッドを閉鎖して水質を検査。地元住民の憩いの場として愛されているドン・ミゼンハイマー公園から採られたサンプルから、フォーラーネグレリアが検出されたとKTLAは報じている。
CDCの発表によると、このアメーバが人に感染するのは稀で、2010年から2019年までの9年間、米国内での感染報告は34件にとどまっているという。