実際の事件現場となった家(写真:AP/アフロ)
米ニューヨーク州のサリヴァン刑務所で終身刑に服していたロナルド・デフェオ(69)が、12日に死亡していたことがわかった。The New York Timesなど複数のメディアが報じている。
デフェオは23歳だった'74年、父母と4人の弟妹を35口径のレバーアクション・ライフルで殺害。末弟はまだ9歳だった。デフェオの弁護士は法廷で「被告人は家族が自分を殺そうとしていると思い込んでいた」と、心神喪失に状態あったと主張。結果、デフェオは6件の第2級殺人罪で有罪となり、終身刑の判決を受けた。
事件から1年経った頃、現場となった家をジョージ・ラッツ夫妻が購入した。報道によると、ラッツさんは入居の前日、神父に家の祝福(お祓い)を依頼したが、神父は見えないものに顔を叩かれ、「出て行け」という声を聞いたと話していたという。入居直後から怪奇現象が続発し、ラッツさんはわずか28日で家を退去せざるを得なかった。「奇妙な音や声が聞こえたり、変なにおいがしたり、壁から緑色のスライム状のものが滲み出てくることもあった」といった一家の体験談は書籍化され、1979年の映画『悪魔の棲む家』の原案にもなった。後にラッツ氏は、書籍で語られた出来事の一部には誇張があったと認めたが、超常現象が起こったことは事実だと強調している。
英Dailymailの報道によると、デフェオは先月2日にアルバニー医療センターに移送され、何らかの治療を受けていた。移送された理由や死因は公表されておらず、親族以外には報されないという。