《私が四十歳で今のお店に勤務するようになって、ちょうど今年で十五年になります》
《職場の人間関係はとても良いんですよ。皆さん和やかで、和やかで。悪い人は誰もいないというくらい》
小室圭さんの母・佳代さんは昨年末、『週刊文春WOMAN』の取材にそう語ったという。
都内の有名洋菓子店で働いていた佳代さんはパート勤務と報じられたこともあったが、実は正社員。《今の社員の中では、一番長く勤めていると思います》と、古株としての自負も滲ませていた。
だが現在、佳代さんは洋菓子店の社長と泥沼のトラブルに陥り、絶縁危機ともいうべき状況にあるという――。4月に手術のために1カ月ほど入院していたという佳代さんは退院後、仕事に復帰。だが、6月にはまた仕事を休み始める。本誌も6月下旬、松葉杖を左手に持ち、タクシーで出かける佳代さんを目撃している。
『週刊新潮』(8月12日・19日号)によれば、佳代さんは店の更衣室で靴を履き替えた際に姿勢を崩し、アキレス腱を痛めたという。医師から「アキレス腱断裂」との診断書をもらい、6月いっぱいまで店側の了解のもと欠勤するも、7月に入っても職場に復帰せず、無断欠勤となった。
そもそも足のけがについても目撃者がおらず、店側は労災とは認めずに争うことに……。あまりの不義理に社長は懲戒解雇も辞さない姿勢だという。
佳代さんのケースははたして労災として認められるのか。弁護士法人天音総合法律事務所の代表弁護士・正木絢生さんが解説する。
「労災認定を受けるためには『業務上の事由』による傷病等である必要があります。今回のけがの原因が、佳代さんの言い分どおりに靴の履き替えに起因していたと証明できるなら、労災事故として認定される可能性はあります。労災が認められた場合には治療費と、休職期間中の給与の8割に当たる金額を受け取ることができます。仮に月給を20万円とすれば16万円になります」
■恩人への不義理を繰り返してきた佳代さん
'17年12月の金銭トラブル発覚後には佳代さんが適応障害と診断されて1年半ほど休職。また、店には迷惑電話もかかってきていたという。それでも社長は佳代さんを雇用し続けてきたのだ。マスコミに対しても、佳代さんに都合の悪いことは決して語ってこなかった。
店の近所に住む女性に話を聞くと「社長だけでなくお店の大女将さんも、周囲からいろいろなことを言われても、ずっと佳代さんを庇っていましたよ」と語る。そんな恩人を怒らせてしまった佳代さん。
佳代さんといえば、圭さんの“父親代わり”になろうとしてくれた元婚約者男性から400万円を超える金銭を受け取り、婚約解消後も返金を拒否。小室さんによる説明文書は火に油を注ぎ、金銭トラブルはいまだに解決していない。
本誌は、20年ほど前に小室家と交流があった元喫茶店経営者のAさんから、こんな話も聞いている。佳代さんの夫・敏勝さんは'02年3月に自ら命を絶ってしまう。敏勝さん側の実家から「あなたが殺した」と言われて悩んでいた佳代さんは、遺産相続にかかわるやり取りをAさんに依頼。Aさんは敏勝さん側の親族にわざわざ会いに行ったこともあったそうだ。
しかし佳代さんは突然、親身に協力してくれていたAさんに「手を引いてくれ」と告げる。もう用は済んだと言わんばかりの態度に不信感を抱き、Aさんは佳代さんとの付き合いをやめたという。
■「自分は例外」と特権を求める傾向が
手を差し伸べてくれた人たちに不義理を繰り返す佳代さん――。その言動の真意とはいったい? 精神科医の片田珠美さんは「小室圭さん、そして佳代さんは『例外者』だと思います」と語る。
「例外者というのは、自分は不利益を被ってきたのだから例外的な特権を求めていいと思い込んでしまう人のこと。精神科医のフロイトが名づけた性格類型です。とくに子供のころに苦労した経験があるとこのような思い込みを持ちやすい。佳代さんは母親が病気で裕福な家庭ではなかったといいますから、そうした生い立ちも影響しているのかもしれません」
元婚約者との関係においても、佳代さんは何かと“特権”を求めていたように見える。佳代さんを受取人にして生命保険に加入するよう求めたり、本来なら受給資格を失うはずの夫の遺族年金を受給し続けられるよう口裏合わせを要求したりしたエピソードからも、もらえるものはすべて受け取ろうという意識が感じられる。
それにしても、国民から厳しい視線が注がれている状況にもかかわらず、さらに新たなトラブルを招いてしまうのはなぜなのか。
「佳代さんは、自分の言動が相手にどう受け止められるか、世間から怒りや反感を買うのではないか、といったことが想像できないのでしょう。一方で、自分がいかに苦しんでいるか、いかにつらい状況にあるのかを誇張して同情を引こうとする。これは例外者の心理に密接に結びついています。小室さんの説明文書からも、自分たち母子は被害者で、悪いのは元婚約者だと主張したい欲望が読み取れました。自己愛は誰しも持っているものですが、佳代さんの場合は悪性の自己愛なのでしょう。自分の過ちを認めようとしないため、国民との認識の違いや批判への対応が、ずれていく一方なのです」(片田さん)
ついに15年来の恩人社長にも愛想を尽かされてしまった佳代さん。このままでは手を差し伸べてくれる人は誰もいなくなってしまうが、それでも“自分の生き方”を変えることはないのか――。