菅義偉首相(72)が6月4日、東京オリンピック・パラリンピックを開催する目的などについてコメントした。しかし、その内容に厳しい声が相次いでいる。
先月28日の記者会見で質問できなかった報道機関が寄せた質問に文書で回答した菅首相。時事通信によると、改めて“オリンピックの目的”を尋ねた質問に対して、菅首相は書面で「世界最大の平和の祭典であり、国際的な相互理解や友好関係を増進させるものだ」と回答。さらにこう続けた。
「安全、安心な大会を実現することにより、希望と勇気を世界中にお届けできるものと考えている」
菅首相は「国民の命と健康を守っていくのが開催の前提」ともつづったという。しかしその前日、新型コロナウイルス感染症対策分科会の尾身茂会長(71)は国会で『パンデミックのなか、オリンピックを開催することは普通ではない』と指摘している。
「尾身会長は『開催するなら、主催者であるIOCや政府には強い覚悟が必要だ』と釘を刺しています。つまり、感染症の専門家が“安全な大会の実現”を疑問視したわけです。開催ありきで話が進む“平和の祭典”。大きなリスクを背負って届けられる、希望や勇気とは一体どんなものでしょうか」(全国紙記者)
ネットでは、菅首相の発言に失笑する声が上がっている。
《ここでいう「勇気」とは何なのか? パンデミックの最中に国民の命を賭けて五輪を開くことが「勇気」なんかじゃ絶対ない》
《力のない勇気は無謀である。現実を見ない希望は絶望である》
《希望と勇気はアンパンマンで十分伝わってる》
《希望と勇気かー 菅さん現実みよ。うん》