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「私のことを思い静かに心配してくださった方々や事実に基づかない情報に惑わされず、私と圭さんを変わらずに応援してくださった方々に、感謝しております」
会見中、何度も「感謝」という言葉を口にされた眞子さん。しかしその感謝は、すべての国民に向けられたものではなかった――。
記者会見での眞子さんの様子を見て、精神科医で立教大学教授の香山リカさんはこう語る。
「自分の不調が外部から与えられたトラウマだと理解した眞子さんは、自分の言葉でそれを説明することが克服につながると考えたのではないかと思います。精いっぱいの“自己主張”をしたことで、本人なりの安堵感や達成感が得られたのではないかと見受けられます」
一方で近現代の皇室に詳しい歴史学者の小田部雄次さんは「皇室に対しても国民に対しても“敵か味方か”を区別しているような言い方が気になった」と語る。
「皇室や2人の将来を心配するからこその意見も『誹謗中傷』とみなされ、排除されたと感じます。眞子さんが体調を考慮して質疑応答を避けたのはやむをえないことですが、小室さんが1人で対応することもできたはずです。一方的に話したあと2人そろって退室したのは、悪い印象をさらに強める結果になったと思います」
11分間の衝撃的な会見となったが、前日にその予兆はあった。宮内庁から、口頭での質疑応答を中止し、文書回答を配るだけになるとの発表があったのだ。小室さんの母・佳代さんの「遺族年金不正受給」疑惑と小室さんの「皇室利用」疑惑に関する質問に「誤った情報」があり、眞子さんが恐怖を感じたためだという。
質問は1週間以上前に渡されていたため、会見直前の形式変更に記者会は驚いたという。だが、宮内庁側の要求はこれだけではなかった。皇室担当記者が語る。
「実は、質疑中止となったことを会見が終わるまで伏せておくようにと要請があったのです。混乱を招きかねないとして記者会が強く反対したため、かろうじて前日に報じることが許されました。会見は秋篠宮家の側近の皇嗣職が取り仕切っていたのですが、お粗末な対応です。もはや眞子さんの説得は不可能だと、匙を投げてしまったのでしょう。ただただ眞子さんの要望そのままに動いているかのようでした」
直前に公表された秋篠宮ご夫妻のコメントからは、苦しい胸中がうかがい知れる。
《私たちの周りからも種々の示唆をいただくとともに、心配する声や反対する声が寄せられました。また、皇室への影響も少なからずありました。ご迷惑をおかけした方々に誠に申し訳ない気持ちでおります》
ご夫妻はコメントの中で「小室圭さん」という名前を呼ぶことさえ避けている。《幸せな家庭を築いていって》とのエールはあるが、祝福の言葉はいっさいない。秋篠宮家を知る人物は残念そうに話す。
「結婚する娘へのメッセージとは思えない、異例のお言葉でした。秋篠宮殿下の『申し訳ない』という言葉の重みを、眞子さん自身はわかっているのでしょうか……。小室さんを信じ切った眞子さんは、ご両親の言葉に聞く耳を持たなかったのです。説得できなかった秋篠宮ご夫妻を責める声もありますが、それは酷だと思います」