明治〜昭和初期にかけて活躍した日本画家・神坂雪佳(かみさかせっか)。図案家としてもそのセンスを大いに発揮した画家で、明治時代の図案集として人気の高い「美術海」の制作にも携わりました。
以前、神坂雪佳の図案集としては様々なデザインの蝶を収録した「蝶千種」を紹介しましたが、今回紹介するのは図案集「海路」です。
海路は、「蝶千種」発表の1年前の明治36年(1903年)に刊行された図案集で、波と水をモチーフにしたデザインだけをとことん収録しています。なんとそのデザイン数は90種以上にも及びます。波と水だけでこれほどのデザインを作り上げるのですからビックリ!
日本の伝統的な図案もありますが、当時ではきっとハイカラなデザインであったであろうオリジナリティ溢れる作品が次々と登場し、神坂雪佳のセンスが光る作品集となっています。
デザイン関係のしごとに携わっている方は、波や水をデザインに取り入れる際の参考になることでしょう。(波紋柄だけをただひたすら紹介した「波紋集」もオススメ)
神坂雪佳の図案集「海路」、気になった方はぜひチェックしてみてください。