事件は、7月6日の朝に起こった。アメリカ・アリゾナ州の自宅前で、77歳のマリア・セバスチャンさんが襲われた。“犯人” は、近所で飼われていた4匹の犬だ。
マリアさんは午前7時ごろ、玄関先に腰をかけていたところを犬に襲われた。現地警察は「我々が到着したとき、すでに重傷を負っていた」と語っており、その後、搬送先の病院で死亡が確認された。
同時に、4匹の飼い主であるアレハンドロ・フェルナンデス容疑者(33)が、過失致死の罪で逮捕されている。
フェルナンデス容疑者が飼う犬たちの凶暴さは近所でも有名だった。近隣住民はメディアの取材に対し「これまでも、何回か犬が逃げ出し、そのたびに警察を呼んだのよ。それくらい、あの家の犬は怖かった」と語っている。
実際、犬たちは2020年2月と今年4月、“脱走事件” を起こしており、地域の動物保安部から「犬を外に出さないよう、門を修理せよ」と飼育環境の改善指示が出されていた。
マリアさんの孫娘は、以前からフェルナンデス容疑者と犬のことで揉めていたと言うが、「いっさい私たちの話を聞かず、なんの対応もしてくれなかった。その結果、おばあちゃんの命は奪われたんです」と訴えている。
関係者は、マリアさん追悼のため、クラウドファンディングを開始、すでに600ドル以上が集まっている。
今回の加害者である4匹の犬は、事件後に捕獲され、フェルナンデス容疑者の同意のもとで「安楽死」の処置がとられた。飼い主のモラルの欠如が、ひとりの人生を奪い去った。
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