◆横浜DeNA5-3阪神
横浜DeNAドラフト3位ルーキーの伊勢=資料写真=が21試合目でプロ初勝利を手にした。五回から救援して2イニングを打者6人でシャットアウト。首脳陣のハートもつかむ大きな一歩に、「勝利投手の権利を意識して投げた。素直にうれしい」と笑みがこぼれた。
ソトのソロ本塁打で勝ち越した直後の六回2死。
「真っすぐを張っている」と感じたベテラン糸井にはフォークボールを3球続けて二ゴロに仕留めた。熊本・九州学院高時代に涙を流した甲子園が舞台とあって、「やっと勝てたよと言いたい」と喜びもひとしおの様子だ。
コロナ禍の変則シーズンで開幕1軍をつかみ、6月20日の広島戦でデビュー。持ち味の150キロ超の直球頼みにならないように、落ちる球を磨いた。川村投手コーチから握り方を教わり「クセが見えにくい形になってきた」と言う。
ライバルの存在に刺激を受けてきた。明大時代にエースだった広島森下はこの日8勝目をマークし、新人王候補に挙がる。「自分は2番手だった。プロの世界で目立てるように森下には負けたくない」と対抗心を燃やし、自分を奮い立たせてきた。
「場面や打順に関係なく貢献している」とラミレス監督の評価も高まるばかり。チームで唯一、防御率1点台前半をキープする右腕は「いずれはセーブのチャンスをもらえるようにアピールしたい」と次の夢を見据えた。
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