国内フリーエージェント(FA)権を取得している横浜DeNAの宮崎敏郎内野手(32)が29日、権利を行使せずに残留を表明した。球団最長タイとなる6年契約を新たに締結。会見で「ベイスターズが好き。熱いファンの前でプレーできるのもすごくうれしい。この仲間で優勝したい」と“生涯横浜”を宣言した。
「横浜愛」誓い恩返しを
宮崎が「横浜愛」を固く誓ったのは26日の本拠地最終戦だった。6年ぶりの最下位が決定。それでもグラウンドをナインと一周すると、ファンは温かかった。「これだけの方が球場に足を運んでくれた。声は出せないけど熱い気持ちは届いた。恩返しして勝たないと」
6年に及ぶ超大型契約は、2002年にFA権を行使して残留した三浦大輔現監督に並ぶ。「最初に話をもらったときはまさかという思いだった」。驚きとともに、球団の覚悟も感じ取った。
契約最終年には38歳になる。「横浜で最後を迎えてほしいという言葉もいただいた。ありがたい」。「最初で最後」の権利取得を熟考するも、思いは傾く。28日、球団幹部に「このチームで優勝したい」と残留の意向を伝えた。
社会人出身の9年目。4年前に首位打者を獲得した後も球界屈指のバットコントロールは衰え知らずだ。2年連続で打率3割台を達成。打点もチームではオースティンに次ぐ73と、超重量打線で不動の存在に変わりない。
シーズン中は、数々の新人記録を塗り替えた牧への助言も惜しまなかった。三浦監督になり、若手の起用も増えた。「自分はあまり言うほうではないが、行動や姿勢で示していきたい」と献身的なサポートも忘れない。
ハマが誇る安打製造機の活躍なくしてチームの浮上はない。「毎年安定した数字を出せるのが一番。来年も3割を打てるように頑張りたい」
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