横浜DeNAの今永昇太投手(28)は年明け1月から、熊本県天草市と高知市で自主トレーニングを行う。両市とも自主トレで赴くのは初めてで、「地方に行くことで他の誘惑も消える。野球に集中する環境としてはすごくいい」。プロ6年目の今シーズン、左肩手術から復帰した左腕は自分自身ととことん向き合うつもりだ。
5月下旬に1軍に昇格し、19試合に先発した今季。チーム最多の120回を投げ、5勝5敗、防御率3・08をマークしたが、本人に満足感は全くない。「今永が投げた試合なら絶対勝つ。そういう立場に行かないといけない。まだまだ僕なんか全然駄目」
今秋から就任した斎藤チーフ投手コーチの言葉が胸に刺さった。秋季トレーニング最終日、最も環境に適した者だけが生き残るとの意味の英語を伝えられたという。
「環境に応じて自分を変化させていき、自分が今どこにいるのか。チーム、リーグ、日本で何番目なのか。もっと高いレベルでやっていかないといけない」。そう再認識し、3季ぶりの規定投球回数到達も目標の一つに掲げる。
来年1月の自主トレーニングは例年のように、高橋(広島)中村(ロッテ)寺島(ヤクルト)ら他球団の若手左腕とともに一緒に汗を流す。
「若い子とやることで一番僕が吸収できるし、チームにも年下の選手がどんどん入ってくる。コミュニケーションを取れることが自分にとって大事だと思っている」。自身の立場を受け止めながら、唯一無二のエース像を追い求める。
外部リンク