キャプテンに指名され、不動の4番として走り抜いたプロ4年目のシーズン。初の首位打者に輝いたベイスターズの佐野恵太選手(25)は「戦いが終わったことにはホッとしているが、1年だけの活躍と言われないように頑張りたい」と、来季に向けて強い自覚と責任感をのぞかせる。
一年間、スタメンとして試合に出ることが初めての経験だったので、出続ける大変さを感じた。全てがプラスになっているし、首位打者のタイトルも自信になった。本当に貴重な一年間だった。
9月上旬に3連敗を喫した巨人戦が一番悔しい思い出になった。試合前から勝負どころだとは分かっていたし、シーズンを振り返ってみてもそう思う。打撃で引っ張れず、守備でもミスを犯してしまった。いまもキャプテンとして何かできなかったかと考えてしまう。
優勝を目標に掲げていたが、首位とは12ゲームも離されてしまった。その差はちょっとではない。全体でも、細かい部分でも、チームとして全てをレベルアップしないと優勝はできない。
新しく指揮を執る三浦監督が就任会見で「得点力」アップを掲げた。得点を取るのは野手の仕事だと思っているし、走者をかえすのが自分の役割。チームに貢献したいと改めて強く思った。
退任するラミレス監督への思いは特別なものがある。自分の力で試合に出られたというよりも、監督が起用してくれていたという感覚があった。最終戦の監督室で「これから先も応援している。もっともっといいバッターになれるから頑張れ」と伝えられた。まだまだ期待してもらえている。もっと良い打者になりたいと、本当に思った瞬間だった。
去年まで背番号7を付けていた(元主将の)石川さんの推薦もあって、来シーズンは素晴らしい数字を背負って戦うことになる。いつかは小さな番号を付けたいという憧れを持っていたが、まさかこのタイミングで打診を受けるとは思っていなかった。背番号を変えてダメになったとは言われたくないし、歴代の先輩たちを超えるような活躍がしたい。
今季は僕たちも悔しかったし、ファンにも悔しい思いをさせてしまった。来シーズンは新監督の下で優勝するしかないと思っている。左肩の脱臼は順調に回復しているので、年明けからさらに状態を上げ、最初からアピールできるようにしたい。
※今シーズンの「Captain's Note」は今回で終わります
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