昨季16試合の登板にとどまった横浜DeNAの砂田毅樹投手が復活を遂げつつある。1日に今季1軍初昇格を果たすと8試合で防御率3・18。「昨年よりも自信を持って自分の球を投げられている」。2017年には日本シリーズを経験、18年は70試合を投げた7年目左腕にラミレス監督も「若いがベテランのよう。往年の投球ができるようになってきた」と一目置く。
14日のヤクルト戦。2番手でマウンドに上がると、4番村上を外角低めのスライダーで空振り三振に打ち取った。首位打者、本塁打王などを争う左のスラッガーに力強いスイングをさせなかった。
伏線は直前に投じた内角へのシンカー。
「スライダーを生かすため」と春季キャンプから磨いてきた球種だった。大きく曲がる得意球のスライダーは一級品だが、防御率5・11だった昨季は打ち込まれる場面もあった。
「左打者の内角に真っすぐだけだと弱い。(横に曲がる)シュート系だと死球になるイメージもある」と、2軍でシンカーを試し続けて精度は向上。本格的に取り入れたカットボールも有効で投球の幅は広がった。
残り18試合とシーズンは短い。木塚投手コーチからは「いろいろ試しながら投げなさい」と助言をもらった。ワンポイントやイニングまたぎと、あらゆる状況で首脳陣から声が掛かる25歳は「試行錯誤しながら自分の特長を生かした新しい投球スタイルをつくっていきたい」。それが来季への糧にもなる。
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