名前覚えて、声をかけてみる
日本で誕生したゲームキャラクター「ソニック」が、米ハリウッドで実写映画化された。ソニックは、音速で走るスーパーパワーを持つ青いハリネズミ。その声の吹き替えを担当した。
クールなキャラクターで、1991年に最初のゲームが発売されてから世界中のゲームファンに愛されてきた。
自身も小さい頃、ソニックシリーズのゲームを楽しんだ一人。どんな状況でも余裕がある従来のイメージと、映画でしか見られない一面のどちらも見せられるよう、バランスを考えながら声を吹き込んだという。
ソニックをねらう悪の天才科学者役の声は、ベテラン声優の山寺宏一さんが務めた。以前バラエティー番組で共演した仲。
「山寺さんはプロの声優さんなので、ソニックの声をどう思われるかこわかった……。でも同じ作品に関わらせてもらえて、うれしいですね」
映画では、ずっと独りぼっちで暮らしていたソニックが友達を欲しいと願う心情も描かれる。
自身は子どもの頃、環境ががらりと変わるクラス替えの時期が苦手だった。しかし、俳優の仕事を始めると、作品ごとにチームが変わり、一つの作品を作り上げなくてはならなくなった。
そんな環境に身を置き、大切にしようと思ったのが「名前を覚える」ことだ。
「人から名前を呼ばれたらうれしい。『あ、この人、自分の名前を覚えてくれているんだ』って。だから自分も人の名前を早く覚えようと思うようになりました」
ただ、名前を覚えることは第一歩にすぎないと強調する。新生活のスタートを控える中高生には「覚えた名前で、その人に声をかけられるかが問題。勇気がいりますよね……。でも、声をかけたら、きっといいきっかけにはなるはず!」とエールを送る。
Q ソニックの決めぜりふ「ここはオレにまかせとけ!」にちなんで……得意なことは何ですか?
A そうじと片付けです! 友達が家に遊びに来る時、食器の片付けなどを手伝ってくれることがあるんですが、好きなので「オレにまかせとけ!」って思います。
1998年6月14日生まれ、東京都出身。主な出演作にドラマ「G線上のあなたと私」、映画「坂道のアポロン」「虹色デイズ」など。公開待機作に「ステップ」などがある。映画「ソニック・ザ・ムービー」は近日公開予定。(文・佐藤美咲、写真・品田裕美)
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