7月19日に行われたEAFF E-1サッカー選手権2022の香港戦で、鈴木彩艶が日本代表デビューを飾った。19歳での初陣は、川口能活や楢﨑正剛といった大先輩より2年も早い。
「スタメンに指名され、試合当日はいつも以上に緊張したところがありましたが、アップに出ていくタイミングでGK陣の方々に声を掛けてもらって、それで『いつも通りプレーしよう』と。試合の入りはまだ緊張していましたが、後半は冷静にプレーできたと思います」
チームに実力差があったため、決定的なピンチを招くことはなかったが、ハイボールに対して果敢に飛び出すなど、落ち着いたプレーを披露。これには森保一監督も「よく集中していて、勇気ある飛び出しからピンチを防いでくれた」と高く評価した。
レッズのファン・サポーターならご存じの通り、彩艶は今季のリーグ戦での出場がない。そのため世間では俄然、注目が高まっている。この19歳は何者なのか、と。
そんな彩艶を、もっとよく知るための3つのトピックをお届けしよう。
#1 昨年からゴルフを始めました!
趣味と言えば、昨年からゴルフを始めました。今年はオフがなかなかないので、年始に1回行っただけ。行けるタイミングがあったら行きたいと思っています。始めたきっかけは、レッズの先輩たちがゴルフの話をしていることが多くて、聞いていて楽しそうだな、俺にもできそうだなって。
それで、コロナ禍が落ち着いてきた頃、(興梠)慎三さんやタクくん(岩波拓也)、槙野(智章)さんとか、いろんな先輩たちに連れていってもらって。普段はそんなに話す機会のない選手とも、一緒にラウンドすれば、たくさんコミュニケーションが取れるので、素晴らしいスポーツだなと思いました。
肝心のスコアは、ちょっとまだ言えないですね(苦笑)。パワーなら自信があるんですけど、ゴルフはパワーじゃない、というところが奥深い。まだ5、6回しかコースに出ていないんですけど、コツさえ掴めばできそうだな、という感触はあります。
目標とする先輩は、シオさん(塩田仁史GKアシスタントコーチ)です。シオさんはうまいので、たまにフォームを教えてもらったりしています。「それだからダメなんだよ」って言われます(苦笑)。100を切れるようになりたいですね。
#2 今年から自炊をしています!
昨年まで寮にいたんですけど、今年からひとり暮らしを始めたので、自炊するようになりました。昨年からチーム内で体脂肪率のルールができたので、いろいろな知識を付けて、もう少し体脂肪を落としたいと思うようになって。それで、自分で料理を考えて作りたいなと。
東京五輪代表チームで一緒だった(田中)碧くんや(三笘)薫くんは、食事とか栄養面に詳しくて、体づくりへの意識がすごく高いんです。そんな彼らの影響を受けた面もありますね。
得意な料理は……特製カレーですかね。シーフードと鶏肉をダブルで入れるんです。美味しいですよ。強いて言うならもう少し手際よく、スピーディに料理を作れるようになりたいですね。あと、これは料理とは直接関係ないんですけど、スーパーで買い物をしたあと、食材を袋詰めにするじゃないですか。そのとき、もう少し綺麗に詰められるようになりたいです(笑)。
#3 試合前には必ずあんこを食べます!
高校2年の頃から、試合前にあんこを食べるのが習慣になっています。きっかけは……それが特にないんです。なんとなく食べて、そこからずっと、食べないと嫌だなって感じるようになって。日本にいるときは、どら焼きを食べることが多いです。つぶあんとこしあんのこだわりもなくて、両方とも好き。
海外にどら焼きを持っていくことはできないので、この前のU23アジアカップでウズベキスタンに行ったときは、羊羹を持っていきました。羊羹の種類にもこだわりはありません。あんこがパワーの源……なんですかね(苦笑)。気持ちが落ち着くというか。僕にとっては試合前の、いわゆるルーティンのひとつです。
(取材・文/飯尾篤史)
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