「ひとりでのんびり過ごすこともあるし、デイヴィッド(ダヴィド モーベルグ)やショレ(アレクサンダー ショルツ)、アレックス(シャルク)やキャスパー(ユンカー)と一緒に行くこともあります。私が来日してからほとんどが晴天で、過ごしやすくて快適でした。
「日本がいかに過ごしやすい国か、事前に情報を得ていましたし、もともと自分はいろんな環境に適応しやすい性格なんです。海外で暮らすのは初めてとはいえ、オランダでは7クラブでプレーして、どこでもすぐに馴染んできましたから。
「私は日本でプレーするという新しい冒険に関してハッピーな気分でいますが、あの時期だけはアンハッピーでした。周りの人たちは手を差し伸べてくれましたが、リハビリに励んでいる間はどうしても『自分は何をやっているんだろう?』という思いが芽生えてしまって難しかった」
「シーズン後半の巻き返しに向けて、自分のゴールが期待されているということはよく分かっていました。だからこそ、チームの力になれなくて申し訳なかった。私がプレーできていれば、チームをもっと勝たせることができたし、リカルド(ロドリゲス)監督の退任も避けられたかもしれません。
「素晴らしい光景で、観戦していて鳥肌が立ちました。私がいたフェイエノールトは5万人の熱狂的なファン・サポーターが毎試合のように集まり、ものすごい雰囲気になりますが、Jリーグでも声出し応援と入場制限がなくなれば、埼玉スタジアムもさらに熱狂的になるのでしょう。想像するだけで、胸が熱くなります」
「レッズのことは(VVVフェンロ時代にチームメイトだった)マヤ・ヨシダから『日本で最も大きく、最も熱狂的なファン・サポーターを持つクラブだ』と聞いていましたから。本当にその通りだと思いました。レッズのことは他にも勉強してきました。フェイエノールトのレジェンド的なプレーヤーであるシンジ・オノの出身クラブだということも知っていますよ」
「オランダと比べると、フィジカルや体力面は多少劣る印象ですが、非常に攻撃的なリーグという印象を持ちました。チャンスが多く生まれるリーグですから、私のようなアタッカーにとっては嬉しいことです。レッズにも才能溢れる選手がたくさんいます。特に若いトモ(大久保智明)やアツキ(伊藤敦樹)には大きな可能性を感じています」
「フィーリングは良かったんです。あとは試合勘の部分だけでした。23シーズンは開幕前からしっかりコンディションを作って、開幕後には自分を表現していきたいと思います。私が活躍することで、さらに多くのオランダ人選手が日本に来るようになれば、という思いもあります」
「それはゴールを奪うことであり、チームを勝たせるプレーをすることです。そのためにも早く新監督のサッカーを理解したいですね。チームのポテンシャルを考えれば、この順位にいてはいけない。ファン・サポーターのみなさんには、新しい監督のもと、新しいレッズをお見せしますので、引き続きサポートをお願いします。一緒にチャンピオンを目指してやっていきましょう!」
(取材・文/飯尾篤史)