「現状ははっきり言って3番手だということは分かっています。だからこそ、そこで自分が何をできるか、何を示せるか。おそらく監督には、この年齢(35歳)でJ3リーグからJ1リーグに上がってきた選手としか見られていないと思うので、ここから練習や紅白戦で、自分がやれるところを見せていかなければならないと思っています」
「キャンプでは、ゲーム形式の練習をしているときも、端っこで練習生と一緒にボールを蹴っている時間が多かった。10日間くらいして、初めて試合に出るであろうメンバーと一緒に、戦術的な練習をやったくらいで。みんなは、その練習をたくさんやっているけど、自分は初めて。だから、最初は『どうやってやるの?』みたいな(苦笑)。周りからは『何回もやってるじゃないですか』って言われたし、外からはずっと見て学んでいましたけど、実際に中に入ってやるのは、それが初めてでした」
「僕自身はどんな状況であれ、しっかりと自分を貫くし、練習では100%でやることを常に意識している。そこは今までも、これからも絶対に変わらない。それに、練習を100%で取り組むのは選手として当たり前。むしろ、年齢的にはそれにプラスアルファしてやらなければいけない。僕自身が、そうした先輩たちの背中を見て学んできたので、自分もその姿勢を示せればと思っています」
「若い選手たちに練習の向き合い方が少し足りないと思うところもあったので、僕自身が練習から全力を見せることによって、チームの力を引き上げていければと思っています。そこは今まで以上にギラギラしているかもしれない。だって、1日1日が勝負ですからね。
「ウガ、よくやってるな」
「ノブさんは、僕に気を遣って言葉を掛けてくれたんですけど、『俺にそんな言葉を掛ける必要はない』って言ったんです。それは当たり前だから。グラウンドの外で一人になったときはモヤモヤすることもあるかもしれないけど、グラウンドに来たら、どんな状況でも100%でやる。だから、俺にそんな言葉は掛けないでください、気を遣わないでくださいって(笑)」
「ここまで厳しい状況を経験したことがないってことは、この経験は自分にとってプラスになると思っています。昨季も含め、今までずっと試合に出てきましたが、試合に出られない状況が続くと、フィジカルコンディションを保つのも難しくなってくるはず。それをどうやってカバーして、チャンスが来たときに、自分の力を発揮できるようにするのか。今までにないチャレンジだとも思っています」
「ここからどうやって、この状況をひっくり返してやろうかなって思ってます」
(取材・文/原田大輔)