ウェルカムムード漂うオフ・ザ・ピッチバージョンと、臨戦モードのオン・ザ・ピッチバージョン。2種類のポスターを、すでにご覧になっただろうか。
芝面全面改修工事が完了し、いよいよ4月15日の北海道コンサドーレ札幌戦から我らがホーム、埼玉スタジアムの使用が再開される。
「新・埼スタ開幕 ウェルカムデー」と銘打たれたこの日、リニューアルした埼玉スタジアムと浦和レッズの新たなストーリーが始まる。
それにしても、なぜ、「ウェルカムデー」なのか。
そこにはクラブの、こんなおもてなしの気持ちが込められている。
ホームスタジアムと言えば、我が家のようなもの。我が家がリフォームされたわけだから、みなさん、ぜひ遊びにきてください――。
2001年のオープンから昨年で20周年を迎えた。21年目に入る埼スタと浦和レッズのこの先20年、40年と続いていく歴史の一歩目として、これまで足を運んでくれた人も、初めての人にも、みんなに来てもらいたい。そうした意味でのウェルカムなのだ。
記念すべきこの一戦には、いくつかの“WELCOMEポイント”が用意されている。
まず、来場者全員に「OUR HOMEフライトタグ」がプレゼントされる。OUR HOMEとはもちろん、埼スタのこと。フライトタグには埼スタの全景がデザインされており、バッグなどに付けて持ち歩くことでレッズが世界中に広がっていく、というイメージだ。そこには裏テーマもあることを、担当者が明かす。
「4月29日にACL(AFCチャンピオンズリーグ2022)決勝を控えていますからね。このフライトタグを荷物に付けて、第1戦の(サウジアラビアの)スタジアムに行ってほしい、という思いもあるんです」
続いて、特別料金の「ウェルカムシート」を限定販売する。
もともとウェルカムシートは、初めてスタジアムを訪れる観客のために2019年に創設されたもの。ピッチ全体が見渡せるアッパー席に、自由席と同じ料金で設置された。分からないことをなんでも教えてくれるスチュワード常駐のコンシェルジュデスクも用意し、初観戦を楽しめるようになっていた。
コロナ禍で中止されていたが、昨シーズン途中から復活。まさに「ウェルカムデー」にふさわしいこのシートは、「ウェルカムデー」限定で通常のウェルカムシートよりも安い2002円に設定、席数は以前よりも多い2002席を用意した。もちろん、「埼玉スタジアム2○○2」に掛けたものだ。
「この席を購入していただいた方には特別に、埼スタの張り替えた芝と同じ“芝のタネ”をプレゼントします」
さらに、スタジアムでは昨年からトイレの改修が進んでいるが、今回は16箇所がリニューアルされた。特にBセクターの「新・トイレ」は特別仕様となっているから、ぜひ使用してみてほしい。
「ファミリーシート」で観戦する子どもたちには、通常の特典(スタメン写真ダウンロードカード、フェイスペイント、キッズぱ~く利用)に加え、この日限りの特別なプレゼントが用意されている。
食によるおもてなしも万全だ。「埼スタといえばカレー」でお馴染みの「シン・埼スタカレープロジェクト」では、「地産地消」のテーマにちなんで、埼玉県出身でカレー好きの関根貴大と伊藤敦樹が「シン・埼スタカレープロジェクトアンバサダー」に就任。日々進(シン)化したカレーをお届けする。
春の埼スタ恒例のスイーツまつりも開催される。浦和周辺のスイーツ店6店が南広場・南門内ペデストリアンデッキ下に集結するので、試合前にウェルカムスイーツの感覚で味わってみては?
当日の天気予報は……なんと雨。雨雲を吹き飛ばすほどの大声援を期待したいところだ。総発券数は4万枚を超えている。多くのファン・サポーターの後押しを受けて札幌に勝利し、ACL決勝に向けて弾みをつけたい。
(取材・文/飯尾篤史)
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