バスケットボール男子Bリーグ1部(B1)の信州ブレイブウォリアーズ(長野市)のホーム戦では、信州を応援するチアダンスチーム「ジャスパーズ」が会場を盛り上げる。チームは6勝40敗(28日時点)で、ホーム戦に限れば16連敗中と苦しい状況だが、いつでも笑顔で勝利を信じ、選手とブースター(ファン)を鼓舞している。
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■2011年発足 「近所のお姉さん」を目指す15人のメンバー
ジャスパーズは、信州が創設された2011年に発足。オーディションをくぐり抜けた高校生から20代の県内在住女性15人が現在のメンバーだ。学業や仕事の傍ら、週2回、市内のスタジオなどで練習に励む。親しみやすい「近所のお姉さん」のような存在を目指しているという。
■普段は保育士のメンバー「やめられない」
須坂市の大学生でメンバーのAYAさんは「ブースターが心から笑顔になれるように意識している」。SACHIさんは松本市在住の保育士で仕事後に練習に向かうのは大変だが「ブースターと思いを一つにできる。やめられない」と魅力を語る。
試合前は、暗転した会場でキレのあるダンスを披露。プレー中は、観客席に向かって「ディーフェンス」と声を張る。タイムアウト(一時休止)では、コート内や通路で、音楽に合わせてタオルを掲げたり、振り回したりして応援を先導している。
■苦しい戦況にも笑顔を絶やさず
23日のホワイトリング(長野市)での大阪エヴェッサ(大阪市)戦では、苦しい戦況にも笑顔を絶やさず、ブースターの士気を高めていた。
そうした姿に子どもたちからも熱い視線が注がれている。この日は試合前に長野市の「ながでんキッズダンススクール」のメンバーが踊った。所属する同市城山小5年の中沢ひよりさん(10)は「キレが違う。自分たちの力でみんなを盛り上げていてすごい」と感心。スクールコーチの松本優花さん(22)は「小さい頃からの憧れ。かっこいいし華やか」と話した。
■「一つでも多くの勝利を」と発足からのメンバー
試合は86―89で信州の敗北。試合後、会場出口でブースターを見送ったキャプテンのSANKOさん(長野市、チアダンススクール講師)は「負けて悔しいけれど、会場の盛り上がりが力になっている」。発足時からのメンバーで、信州への思いも強く「負けが続いているが頑張るしかない。残り少ないホーム戦で一緒に一つでも多くの勝利をつかみたい」と前を向いた。
次のホーム戦は30日。ファイティングイーグルス名古屋(名古屋市)とホワイトリングで戦う。(河井政人)
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