長野市狐池の空き地を活用して信州大生が整備した畑「すけろくガーデン」で20日、アート作品を展示した会場で交流する催し「畑展覧祭」が開かれた。有志でつくるグループ「長野イベントを楽しむ会」が、市民らの交流の幅を広げようと初めて企画。学生たちが開催に協力し、地元住民を含め約40人が訪れた。
すけろくガーデンは、信大工学部(長野市)の佐倉弘祐助教の研究室が、街なかの空き地を農業や交流の場として活用する「まち畑(はた)プロジェクト」の一環で整備。市内で絵画展などの催しを企画している楽しむ会が、同プロジェクトの活動を知り、一緒にイベントを企画しようと学生たちに呼びかけた。
会場には市内の美術愛好家らが創作したアクリル画などの作品計30点を集め、木に飾ったり、畑に並べたりして鑑賞。キュウリなどの野菜をモチーフにして怪獣を描いた一風変わった絵や、色とりどりの図形を組み合わせた抽象画などが目を引いた。
畑には学生たちがれんがや土で造った窯があり、手作りのピザを調理。来場した地域住民と学生らが一緒にピザを食べたり、談笑したりした。近くの宮沢大祐さん(49)は「学生たちと交流を持てるのがうれしい」と喜んでいた。
プロジェクトリーダーの信大大学院1年、稲葉大将(だいすけ)さん(22)は、すけろくガーデンでは学生たちの活動が中心だったので「新しい人が訪れてくれ、いい経験となった」。楽しむ会の吉沢陸斗代表(20)=長野市=は今後も学生と連携して「さまざまな立場や年代の人たちが交流する場をつくりたい」と期待した。
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