「チョキン、チョキン…」。長野市青木島町綱島のビニールハウスで12日、早朝6時からアスパラガスを収穫するはさみの音が響いた。農業武田国守さん(長野市真島町真島)が作業に追われていた。
半世紀近く栽培に取り組む武田さん。露地を含む8アールの畑で濃い緑色で甘みが特長の品種「ウエルカム」を育て、高さ30センチ以上に成長したものを丁寧に根元から切り取る。この日は8キロほど収穫し、市内のスーパー2店へ出荷した。
武田さんは今年のアスパラガスの収穫を、例年より1週間近く遅い3月31日に始めた。ハウスは暖房を使わないため、3月の断続的な冷え込みの影響を受けたという。収穫の最盛期は、露地物も始まる4月下旬に迎え、ハウス物が終わる6月半ばまで続く。露地物は9月末ごろまでで、計550キロほどを見込む。「これからもっと忙しくなる。でも手間をかければアスパラガスたちも応えてくれるから楽しい」と笑顔を見せた。
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