長野市戸隠の戸隠神社中社境内で11日、1月から雪の中で3カ月間寝かせた日本酒「雪中酒」の蔵開きがあった。地元の商店やそば店の関係者約20人がスコップや重機を使い、1時間かけて高さ2・5メートルの雪山から日本酒を発掘。その場で味わい「うまい」「まろやか」と完成を喜んだ。
戸隠の酒蔵で仕込んだ酒を、戸隠の雪を使い、戸隠神社で熟成させた名物。2007年から続く取り組みだ。雪の中は温度が一定で、空気の動きもないことから、じっくりと熟成が進む。辛口だが、まろやかな酒に仕上がっているという。
今年の雪中酒は純米吟醸酒と特別本醸造酒3300本。23日から戸隠の酒店や商店で販売する。そば店や宿泊施設でも提供する予定だ。戸隠雪中酒販売組合の渡辺忠茂代表(61)は「戸隠の空気を吸いながら、そばと一緒に味わってほしい」と話していた。
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