2021年に導入されたシティコネクトユニフォーム。本拠地を置く地域の文化や特色をモチーフとしており、一つひとつのデザインに注目すると、チームと地域のつながりや歴史を感じられる。第7回は、スケートボード文化が根差すタンパベイ地域を象徴する、レイズのユニフォームを紹介しよう。
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タンパベイといえば、世界有数の美しさを誇るビーチが有名。しかし、レイズがシティコネクトユニフォームのモチーフとして選んだのは、より日常的で身近な文化。50年以上にわたって発展してきたスケートボード文化だ。
2020年から約4年をかけて制作されたユニフォームのデザインは“Grit and Glow”と呼ばれ、大胆な精神と、この地域のアートや太陽の光に調和する鮮やかなカラーを採用している。デビルレイズ時代を思わせる色使いで、袖とパンツにはグラデーションのアクセントが。ユニフォームのベースは、フロリダの太陽にさらされて日焼けしたような質感になっている。
2007年以来、ユニフォームの前面にあしらわれた“Tampa Bay”の文字は、炎が燃えているよう。スケートボード雑誌『Thrasher』のブランドロゴを想起させる。
キャップのロゴは、ピネラス郡とマナティー郡を結ぶサンシャイン・スカイウェイ橋とエイを組み合わせた。セント・ピーターズバーグからタンパ、サラソタ、ブレイデントン、クリアウォーターの地域社会を結ぶ象徴だ。ツバの裏側には、文字と背番号の内側と同様に、スケートボードのグリップテープを模したデザインを使用。
パンツの上部に施されているのは、スケートボードの技の一つ「ステイルフィッシュ」を決めているエイのロゴ。また、ユニフォームの裾にも、3本のヤシの木とペリカンをモチーフにしたロゴがある。3本のヤシの木は、フロリダ初の公共スケートパーク「ペリー・ハーベイ Sr. パーク」にあるフロリダ州の歴史的な標識をイメージ。ペリカンはセント・ピーターズバーグの市旗に描かれており、1940年代から50年代にかけてフロリダ州ニグロ野球リーグで活躍した、セント・ピーターズバーグ・ペリカンズに敬意を示している。
今季最終着用日となった9月21日(日本時間22日)のブルージェイズ戦は、先発の2年目右腕タージ・ブラッドリーが5回6安打1失点、打ってはジョナサン・アランダが決勝5号2ランを放ち白星で飾った。
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