2021年に導入されたシティコネクトユニフォーム。本拠地を置く地域の文化や特色をモチーフとしており、一つひとつのデザインに注目すると、チームと地域のつながりや歴史を感じられる。第6回は「自動車の街」デトロイトらしい、車をモチーフとしたタイガースのユニフォームを紹介しよう。
第5話:ガーディアンズ3年目の誇り
ホームの白、ロードのグレーにこだわってきたタイガースが、青を基調としたユニフォームをレギュラーシーズンで着用するのは1995年以来のこと。そんな革新的なユニフォームのプロモーションビデオが公開されると、地元デトロイト出身のラッパー・エミネムの出演でも話題を集めた。
ユニフォームのテーマは「モーターシティ」。アメリカの自動車産業の中心として発展したデトロイトの誇りを示している。胸元にその愛称“MOTOR CITY”を大きく掲げ、ベースにタイヤ痕を散りばめた。袖にはレースの象徴であるストライプ柄。デトロイトに深く根付いている、生産とパフォーマンスの伝統を表したものだ。
キャップとヘルメットの側面に書かれているのは、車両識別番号(VIN)風の“DET190135456884”という文字。DETはデトロイトを意味し、1901の数字はアメリカン・リーグがメジャーリーグとして宣言した年だ。そして、タイガースがワールドシリーズを制覇した年(1935年・1945年・1968年・1984年)も刻まれている。
左袖のパッチは、ウッドワード・アベニュー(ミシガン州道M‐1号線)を象徴するひし形のM-1道路標識を再現した。ウッドワード・アベニューはアメリカで最初に舗装された道路。デトロイト都市圏を南北に結び、313地区内外の地域をつなぐ役割を果たしている。
また、ユニフォームの裾とキャップのつばの内側に配されたタイガーの目は、デトロイト市民とタイガースの情熱、エネルギー、粘り強さの象徴。鋭い視線は選手を鼓舞するだろう。
金曜日のホームゲームで着用されているこのユニフォーム。着用日の5月24日に先発登板した前田健太は、5回4安打無失点で今季2勝目を挙げた。ロングリリーフとしての起用が続いている前田は、同日以降金曜日のホームゲームで登板することはなかったが、次回シティコネクトユニフォームを着用予定の9月27日は出番がやってくるか。
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