2021年に導入されたシティコネクトユニフォーム。本拠地を置く地域の文化や特色をモチーフとしており、一つひとつのデザインに注目すると、チームと地域のつながりや歴史を感じられる。第2回は“シティ”コネクトというより“ステート”コネクト? ミネソタ・ツインズのユニフォームを紹介していこう。
第1話:着用2試合で大谷翔平がHR 街の多様性を表した銀河がモチーフ
ミネソタ・ツインズは北米のプロスポーツチームで初めて、市ではなく州の名前を冠したチーム。そのため、シティコネクトユニフォームもミネソタ州全体にゆかりのあるデザインとなっている。
「1万の湖がある州」として知られているミネソタ州らしく、ユニフォームのモチーフは自然豊かな湖。ミネソタ州に住む人々の生活の中心に常に存在する水への敬意を示している。
全身は鮮やかなアズールブルーで統一され、濃淡やウェーブ柄で湖の穏やかなさざ波が表現されている。また、ベルトと帽子のつば、袖に配されたイエローが差し色に。湖面に反射する日差しが想起させられるカラーリングだ。
左胸には“MN”ロゴが。それぞれの文字の曲線は波のように一体となり、MとNの上には道標である北極星が輝く。右袖にあしらわれたのは、ミネソタ州の州鳥とされているハシグロアビ。目は野球ボール、くちばしは北極星と、ユニークなデザインとなっている。
キャップのロゴはミネソタ州をかたどったもの。空に輝くオーロラに深い湖、そして北極星が描かれ、美しい自然を感じさせる。つばの裏側には、ミネソタ州出身でミュージシャンとして人気を博したプリンスさんへの敬意が示されている。プリンスさんが出演した映画の有名なセリフにちなみ、ミネトンカ湖の地形がプリントされているのだ。
このユニフォームを初めて着用した6月14日(日本時間15日)、アスレチックス戦に臨んだツインズは、延長10回の末にマックス・ケプラーのサヨナラ打で勝利を収めた。今後はホーム試合が行われる金曜日のうち、6試合で着用される予定。チームの勝利でミネソタ州の地域へ良い波及効果をもたらしたい。