MLB屈指の激戦区であるア・リーグ東地区。昨季、この地区を制したのは9年ぶりに地区優勝を飾ったオリオールズだった。ワイルドカードではレイズとブルージェイズがポストシーズン(PS)に進出するなど、共に若手中心のチームが躍進した。7年連続のPS進出とはならなかった「帝国」ヤンキースの逆襲はあるのか。
【2024年シーズン展望 ~ア・リーグ 中地区〜】
【2024年シーズン展望 ~ナ・リーグ 東地区〜】
【2024年シーズン展望 ~ナ・リーグ中地区~】
MLBで最もレベルが高いという声も多いア・リーグ東地区。2023年もア・リーグ最高勝率はオリオールズの.623(101勝61敗)で、ワイルドカードではレイズとブルージェイズの2チームがポストシーズン(PS)に進出した。そして、「名門」ヤンキースは4位、同じ名門にしてライバルであるレッドソックスは最下位とお互いに屈辱を味わうシーズンとなった。
そんなア・リーグ東地区だが、今季はどうなるのだろうか。日本時間2月12日時点で、データサイト「ベースボール・プロスペクタス」の成績予想システムである「PECOTA」による今季の順位予想はこちら。
1 ヤンキース(94.2勝67.8敗/勝率.581/プレーオフ進出確率90.1%)
2 ブルージェイズ(87.9勝74.1敗/勝率.543/63.4%)
3 オリオールズ(86.3勝75.7敗/勝率.533/52.6%)
4 レイズ(86.4勝75.6敗/勝率.533/52.9%)
5 レッドソックス(79.6勝82.4敗/勝率.491/15.0%)
1位予想のヤンキースは、12月にトレードでパドレスから2020年の首位打者で2年連続シーズン最多四球のフアン・ソト、レッドソックスからアレックス・バーデュゴを獲得するなど外野陣を充実させると、1月にはカブスでFAとなっていたマーカス・ストローマンと契約し、リーグ10位の防御率4.44だった先発投手の補強にも成功している。
2年連続ワイルドカードでPSに進出しているブルージェイズは2位予想。オフにはレッドソックスからFAとなっていたジャスティン・ターナーが加入している。リーグ8位だった本塁打(188)の強化に、昨季23本塁打、自己最多の96打点をマークした強打者が加わった。
昨季の覇者であるオリオールズは3位予想だが、サイ・ヤング賞投手であるコービン・バーンズと現役2位の通算417セーブを挙げているクレイグ・キンブレルを獲得している。球界を代表するトッププロスペクトであるジャクソン・ホリデイの活躍も注目されており、強力な布陣が揃っている。
虎視眈々と上位を狙う「個性派集団」レイズはいつも侮れない存在であり、最下位の予想とはいえ、吉田正尚やデバースなど、実力者が揃うレッドソックスも決して楽な相手ではない。
近年勢いのあるオリオールズとブルージェイズが「帝国」ヤンキースを抑え込むのか。それともヤンキースが昨季の雪辱を晴らし、常勝チームに返り咲くのか。はたまた、レイズやレッドソックスが番狂わせを見せるのか。MLB屈指の激戦区「ア・リーグ東地区」の覇権争いは今季も熱い戦いになること必至だ。
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