「6月中旬の夜、沖縄県内の有名なイタリアンレストランにまた山田孝之さんが来店していたんです。友人男性と一緒で、店の前に自家用車とおぼしき輸入車が止められていました。この店に限らず、最近山田さんの目撃情報を何度か耳にしています」(居合わせた客)
主演作『全裸監督シーズン2』(Netflix)が話題の山田孝之(37)。俳優だけでなく、プロデュース業や映画監督、歌手などマルチな活躍ぶりを見せている。そんな多忙な彼が今年に入ってたびたび沖縄県内で目撃されているという。
昨年5月、緊急事態宣言下のなか、山田は新田真剣佑(24)と沖縄を訪れていたとの報道もあったが、山田の知人はこう語る。
「実は彼の沖縄好きが高じて『シーズン2』撮影中の昨夏から、沖縄に妻子を連れて移住したようなんです。もちろん仕事のうえで便利なので東京にも居は構えたままですが、いわゆる2拠点生活(デュアルライフ)を送っています」
山田の妻と8歳の長男は現在、基本的に沖縄の中部エリアに住んでいるという。プロダクション関係者は言う。
「コロナ禍もあり、自然と触れ合える2拠点生活を選択する芸能人は増えています。青森出身の松山ケンイチさん(36)、小雪さん(44)夫妻は1年のおよそ半分は3人のお子さんたちとともに北日本の村で暮らしています。柴咲コウさん(39)もご両親の出身地・北海道に別荘を建て、ファームを運営しています」
■「俳優人生は1年の半分、残りは好きな時間に」
鹿児島出身の山田だが、出生地は沖縄だ。映像関係者はこう語る。
「すでにアラフォーになり結婚もして子供もいて、親しい友人には『都会に住む理由があまりなくなった』と話していたようです。仕事があるときだけ東京に来ればいいし、今後は自分や家族が好きな場所で生活ができればいいと考えています」
沖縄に移住する少し前、山田はその“決意”をこう語っている。
《これから先、「送ってみたい人生」ならあります。それは自給自足の生活をすること。田舎育ちだったからでしょうか。野菜は育てているものを取ってきて食べる。母と海に行ってアジンコ(アジの幼魚)をいっぱい釣ってくると、それが晩御飯のおかずとして出て来る。生きていくために必要なことをするというシンプルな生き方、いいですよねえ(中略)実は田舎暮らしにあこがれているんです》(『婦人公論』’20年4月14日号)
テレビ局関係者は言う。
「山田さんは4月から“自給自足”を目標とする『原点回帰』というプロジェクトを始めました。その手始めに、彼が理想とする自然農法を実践するため、長崎県や高知県、埼玉県の農家を訪ねて勉強し、実際に山梨県で仲間たちと農業を始めています。いまは『俳優業は1年の半分で、残り半分は好きなことをやろう』と心に決めているそうです」
■祖父は田畑をすべて売って那覇市内のラブホテル経営
沖縄暮らしの決断の背景には、沖縄に住んでいた祖父の影響も大きいのでは、と前出の映像関係者。
「幼少期、大好きな祖父に会いに山田さんはよく家族と沖縄に行ったそうです。広大な土地と畑を所有していた祖父はやり手の実業家でした。あるとき、農業や林業で蓄えた財をすべて売り払い、那覇市内で5階建てラブホテルを築き成功したんです。新規ホテルが次々と建つと、今度は改築のため還暦にして銀行から新たに2千万円借金してまたV字回復。山田さんは祖父の圧倒的な行動力を尊敬していたんです。彼が『全裸監督』のオファーを受けたのも、モデル・村西とおる監督にどこか祖父の面影を感じたのかもしれません」
山田は初著書である随筆集『実録山田』(ワニブックス)で、こう振り返っている。
《おじぃはいつも同じ言葉を口にした。「真面目にやりなさい。それでも文句を言うヤツはほっとけばいいさ。それはただのジェラシーさ」(略)。最後の最後まで「頑張りなさいね」と応援してくれたおじぃは僕達家族の心の中に生き続けている》
世間体にとらわれず、自分が興味を持ったことだけをとことん突き詰めてやり遂げる彼の精神は祖父から受け継いだものなのだろう。山田は自分の息子にも“大自然の中での生活が精神面を鍛えてくれる”と確信しているという。
「山田さんはこうも言っていました。『子供は勝手に大きくなる。親の役目は、周りの人間や学校、会社など、環境面を整えるサポートだけ』と」(前出・山田の知人)
前出の『婦人公論』で山田自身、こう語っている。
《こんな役をやって子供がいじめられたらどうしよう、と思ったら『全裸監督』はできないですよね(笑)。僕は「俺は誰にもできないことをやっているんだよ」と胸を張っていたいし、子供がいじめられる心配をするくらいなら、いじめられてもビクともしない肉体と精神を一緒に作ればいいと思う》
いま、山田は祖父が愛した沖縄の北部エリアまで定期的に息子と海遊びに出かけているという――。