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天皇陛下に続いて車から降りた雅子さまは、マスク越しではあったが、カメラに向かってほほ笑まれたーー。
4月13日、天皇皇后両陛下は科学技術の進歩に大きく貢献した研究者に贈られる「日本国際賞」の授賞式に出席された。
コロナ禍により’20年と’21年の授賞式が延期となっていたため、3年分がまとめて表彰された今回の授賞式。天皇陛下はお言葉のなかで、コロナ禍における科学の力への期待を示された。
「現在、わが国を含め世界中の人々が、新型コロナウイルス感染症の影響により、さまざまな困難に直面しています。そのような状況の中で、科学技術が果たす役割は、さらに重要になってくるものと思われます。さまざまな分野の叡智を結集し、世界の人々が互いに力を合わせることにより、この困難な状況を乗り越え、希望に満ちた未来を築いていくことを願っています」
陛下と雅子さまは式典のあと、受賞者との懇談にも出席されたという。お二人そろって外出を伴う公務に臨まれるのは、昨年8月の戦没者追悼式以来、8カ月ぶり。
「事前の発表では天皇陛下お一人が出席されるはずでした。しかし雅子さまは1週間以上前から意識的に体調を整えられ、当日は式典に続き、外国人受賞者たちとの懇談まで完遂されたのです。今回、雅子さまにとって“勝負色”であるブルーのお召し物を選ばれたことからも、再始動への強い意気込みが伝わってきました。
両陛下は、ご自身の活動が感染を広げたり、感染対策が周囲の負担になったりしないよう、外出をお控えになってきました。オンラインで式典に出席されたり、地方の福祉施設と交流されたりと、外出せずに“国民に寄り添う”務めを果たそうと工夫されてきました。今後は、引き続きオンラインを活用しつつも、式典会場などに足を運ばれることも増えるでしょう」(皇室担当記者)
ただ、この数カ月にわたって雅子さまを苦しめたのはコロナ禍だけではなかった。体調が優れない日々が続いていたのだ。
■大きなプレッシャーを克服されて
昨年の秋から、雅子さまは体調不良に見舞われていた。誕生日写真の撮影を2度キャンセルされたり、2日に分けて行われた愛子さまの成年祝賀行事の1日目を欠席されたりした。年始の講書始の儀も、体調が整わず欠席されている。
「愛子さまの成年行事や記者会見のために、雅子さまは数カ月前からご準備を続けていました。国民から大きな注目が集まり、愛子さまの人生を左右するだけに、雅子さまも大きなプレッシャーをお感じになっていたのではないでしょうか」(宮内庁関係者)
しかし、昨年12月の成年祝賀行事で愛子さまが披露されたティアラ姿に続いて、3月の記者会見にも絶賛の声が集まった。
「雅子さまにとっては、これまでの母としての努力がすべて報われたようなお気持ちだったでしょう。愛子さまの記者会見での立派なお姿によって、雅子さまは自信を取り戻されたのではないでしょうか。それゆえ、本格的に公務を再開するという大きな一歩を踏み出すことができたのだと思います」(前出・宮内庁関係者) 愛子さまは会見で、両陛下への尊敬の念を、率直に話されていた。
「両親と話をしておりますと、豊富な知識や経験に驚かされることが多々ございまして、また、両親の物事に対する考え方や、人との接し方などからは学ぶことが多くございます」
両陛下こそが、愛子さまにとって一番のお手本になっているのだ。両陛下からのどんなお支えや言葉があったのかとの質問には「何か問題に直面した時は、その問題に真剣に向き合ってくれまして、私の意見や考え、気持ちを尊重しつつ、的確なアドバイスをくれたように思います。そして、両親からもらった大きな愛情や励ましが、そのような時に私の支えとなっておりました」とお答えになった。
会見が行われた大広間の隣の部屋では、雅子さまが待機なさっていたという。愛子さまの言葉をお聞きになった雅子さまは“私が愛子を導く”という思いを抱かれたのではないだろうかーー。
精神科医の香山リカさんは、愛子さまの成長が雅子さまにも好影響を及ぼしていると語る。
「成年皇族となられた愛子さまにとって、雅子さまは母親というだけでなく、先輩女性としてのお手本にもなります。今回の日本国際賞に関しても、どんな方が受賞したのか、懇談の場ではどのような話をしたのかなど、御所に帰られたあと愛子さまにお話しになったことでしょう。
愛子さまにとっては、近い将来ご公務に出席される際の参考にもなりますし、大学卒業後の進路を考えるうえでも、世界的な研究者である受賞者の方々について知ることは有意義だったでしょう。たとえご一緒に公務に行かれなくとも、こうしたコミュニケーションによって、雅子さまは愛子さまと二人三脚で公務に取り組んでいるように感じられるのではないでしょうか」
雅子さまは今月28日にも、陛下とご一緒にアジア・太平洋水サミットにオンラインで出席されることが発表されている。“母の自信”を取り戻された雅子さまのご活躍は続く。