2月15日、アンジャッシュの渡部建(49)が1年7カ月ぶりとなるテレビ出演を果たし、復帰を宣言した。
また同日には、俳優の東出昌大(34)が『ユマニテ』を退所。事務所からの公式メッセージには《東出の配慮に欠ける行動でその再生への道は頓挫いたしました》や《私たちが感じたものは怒りというよりも、徒労感と虚しさでした》とあり、誰からみてもネガティブなやり取りの結果だと考えてしまうような内容だった。
2人に共通しているのは、言わずもがな不倫報道だ。渡部は多目的トイレでの性行為、東出は妻の妊娠中に不倫していたとして批判が集まった。
この数年、メディアでは数多くの不倫が報じられた。彼らのように大ダメージを受ける人もいれば、騒動を経てさらに活躍した人もいる。内容はそれぞれだが、不倫という意味では同じはず。明暗を分ける要素はいったい、どこにあったのか。恋愛ジャーナリストのおおしまりえさんが分析した――。
■明暗を分ける3つの対処ポイント
渡部さんと東出さんのおふたりは、数ある不倫報道のなかでも特に大きなダメージを負うことになりました。なぜ、ここまで長期的なダメージに繋がったのか。それはやったことの大きさと合わせて、以下の「3つの大切なポイント」が抜けていたからだと考えられます。
・素早く誠実な謝罪
まずは、誠実な謝罪です。素早くきちんと謝る。そして事情をできる限り説明する。やってしまったことは消せませんが、謝るという基本的な姿勢を素早く見せることは現在のメディア対応として必須だと思います。
おふたりとも謝罪会見をすぐには行わなかったことなど、初動の遅れがみられました。家族が許した否かにかかわらず、対メディアという面ではその対応の遅さが後に響いたと思います。
・ズルさが出るか否か
謝ったからといって、すぐ許してもらえるわけじゃない。それが今の日本の空気感かもしれません。だからこそ“ズルさ”が後に報道として出てしまうと、さらなるダメージにつながります。
渡部さんの謹慎中には、まるで世間の温度感を測るかのような復帰説が浮上しました。また東出さんは撮影場所に新恋人を同伴させるという、“懲りない行動”が後になって報じられました。
こうした行動からは“謝罪行動を打ち消すようなズルさ”を見る側に印象づけます。
渡部さんの場合、復帰報道は本人の意図するところではなかったかもしれません。しかし出てしまった以上、やはりマイナスに働いた可能性は否めないでしょう。
・初心に戻った行動
「初心に戻った行動」と聞いて、みなさんは何を想像するでしょうか。
本業に真摯に取り組むこと。お笑い芸人ならお笑い、俳優なら演技。どんな仕事も引き受けるというハングリー精神など。純粋な向上心を発揮することが、初心に戻ったと言うのかもしれません。
謝罪会見や謝罪コメントにおいて、不祥事を起こした人はよく「初心に戻って」といった表現を使います。しかしこの初心に戻っているかどうかを判断するのは、あくまでも観る側なのが難しいところです。
「ロケ地に恋人をこっそり同伴させるのは、俳優なら多くの人がやっていることだ」
「今までテレビ出演が中心だったから、復帰場所もテレビにこだわって当然だ」
たとえ本人にそんな気持ちがあったとしても、こうした行動を周りの人がどう思うのかはまた別の話。人によって印象が分かれます。
だからこそ状況がマイナスのときこそ、より気を引き締めるべき。真面目すぎるくらい真面目に、まずは信頼回復まで堪える必要があるのです。
■“今後に注目”の不倫経験者は歌広場淳
こうした3つの点を踏まえると、今後どうなるかなと個人的に気になる芸能人がいます。それは、ゴールデンボンバーの歌広場淳さん(36)です。
歌広場さんは21年11月、20代女性との不倫・妊娠中絶報道が浮上。謝罪し、現在まで活動を自粛しています。
しかしその後、歌広場さんには20代女性以外にも複数人の不倫相手がいたと判明。次々とリークされ、合計6人もの女性との浮気が明らかになりました。
ゴールデンボンバーといえば、「ビジュアル系バンドだけど親しみやすさもある」という点がウリでした。そのため、“ゲスな女遊び”をしていたことがイメージダウンとなったのは言うまでもありません。
また今回の3つの点に照らし合わせると、誠実な謝罪はまだありません(コメントのみ)。さらにその後の行動ではないものの、複数人との浮気という追っかけ報道も浮上するなどズルさを感じる要素もあります。
初心に帰るかどうかは復帰後に分かりますが、少なくとも現時点ではダメージが軽減される要素ナシ。
メンバーとの結束力で再起を果たすのでしょうか。はたまた、このまま長期的なイメージダウンを引きずるのでしょうか。
「不倫は家族との問題」とは言いますが、芸能人はそうもいかないのが今の時代です。もう少し世間の空気が寛容でも良いような気はしますが、皆さんはこれら報道を見ていてどう感じるでしょうか。
(文:おおしまりえ)