プーチン大統領の長女(写真:TASS/アフロ)
ロシア軍によるウクライナでの残虐な虐殺行為が明るみになっている中、米国のバイデン大統領はプーチン大統領を「戦争犯罪人」と呼び激しく非難した。
新たな措置として、プーチン氏の成人した娘2人に対し、資産を凍結するなどの制裁を科すと発表した。NBCなど米主要メディアが一斉に報じている。
プーチン氏が、自身の家族のことについて口を開いたことはほとんどない。
2015年の記者会見では、娘たちがロシア国内に住んでいることは認めたものの、「私の娘たちがどこで働き、何をしているかについては、安全保障上の問題を含め、多くの理由からこれまで話したことはないし、今後も明かすつもりはない」と語っている映像が残されている。
”娘たち”とは、プーチン氏が前妻・リュドミラ氏との間にもうけた、共に現在30代のマリヤ・プティナ氏とカテリーナ・ティホノワ氏を指している。
公的な場に姿を見せたことは数えるほどしかなく、これまでロシア政府も彼女たちをファーストネームでしか呼ぶことしかなかった。
CNBCによると、個人を制裁対象にする理由を問われた米政府高官は、彼女たちが父親の資産を分散管理している可能性があるためだと指摘しているという。
2人の娘について判明している事実は多くない。
アルジャジーラによると、姉妹は幼少期をベルリンの壁崩壊前の東ドイツで過ごし、KGBのエリートだった父の姿を見て育ったという。
長女のマリヤ氏は、サンクトペテルブルク大学で生物学を、モスクワ大学で医学を学び、遺伝子研究の仕事に就いているとされる。マリア・ヴォロンツォワという偽名も持ち、オランダ人実業家と結婚。現在、夫妻はモスクワ在住と伝えられている。
次女のカテリーナ氏は技術者で、AI分野の研究者であるとCNNは報じている。2021年のサンクトペテルブルク国際経済フォーラムには、リモートで登場。アクロバットロックンロールダンサーとしても活躍しており、2013年の世界大会では5位に入賞した実績があるという。
BBCは、2人ともプーチン氏の娘であることは公言していないと報じている。