「確かに最近の海老蔵さんの行動は荒れています。親しい人々は皆、心配しています」(後援会関係者)
義姉・小林麻耶(42)の暴露騒動に加え、3月下旬に「SNSナンパ」による複数女性との交際が報じられた市川海老蔵(44)。さらに4月7日には『NEWSポストセブン』で、東京都目黒区内の邸宅に連日、違う女性を連れ込んだことが明らかになったのだ。
「ここは麻央さんが闘病生活のため、階段昇降の負担を軽減するべく、現在の自宅マンションに転居するまで暮らしていた家です。昨春に改修して、いまでは“稽古場”として使用しているそうです。ここで女性を朝まで泊まらせたというのです」(スポーツ紙記者)
本誌は前号で、海老蔵が昨秋にも報じられた「多重交際」により結婚も考えていた本命恋人から“見切られ破局”したと伝えた。
「團十郎さんの逝去後は、海老蔵さんに注意できる人がいない状態。孤立していると言ってもいいでしょう」(前出・後援会関係者)
海老蔵の“孤立”は歌舞伎界での将来にも影を落としているという。歌舞伎関係者が声を潜める。
「麻耶さんの発言や、相次ぐ同時交際報道に対し、海老蔵さんをかばう重鎮がいないのが現状です。市川宗家でありながら、最近は歌舞伎座の舞台にあまり立つことがなく、古典より新作を重んじるような姿勢に『バチが当たったんだろ……』とさじを投げる幹部もいました」(歌舞伎関係者)
海老蔵は来月「團菊祭五月大歌舞伎」で10カ月ぶりに歌舞伎座に出演する予定だ。
「本来、十三代目市川團十郎白猿と長男・勸玄くんの市川新之助W襲名興行は一昨年5月から始まる予定でした。それがコロナ禍で延期され、まだ日程が発表されていない状況です」(別の歌舞伎関係者)
4月8日、朝ドラ『カムカムエヴリバディ』の“モモケン”役で話題となった尾上菊之助(44)が「團菊祭」の取材会に出席。「本来ならとっくに襲名していたのに。でも今年、團十郎が誕生しそう」と、延期になっていた襲名興行の年内開催を示唆したのだ。
「『團十郎』と言えば、江戸時代から続く日本一の大名跡。『團菊祭』に象徴される名家『菊五郎』とともに、襲名披露興行の口上には歌舞伎界を代表する大御所がそろい踏みするのが通例です。
’04年、海老蔵さんが今の名前を襲名する際には、父・十二代團十郎をはじめ、先代の中村雀右衛門、中村富十郎、尾上菊五郎、中村梅玉、坂東三津五郎ら名優たちが一斉に集結。頭を下げたまま耳を傾けていた海老蔵は、居並んだ重鎮たちの祝言に感極まって涙をこぼしていました」(歌舞伎関係者)
■本人は《僕からつくらなくてはいけない歴史、文化が必要になってくる》と
だが、前出の歌舞伎関係者によれば、最近の海老蔵の言動で、重鎮たちが團十郎襲名の口上に並ばない懸念すら出てきたという。
「親の借金を完済し、“松竹への義理は果たした”と考えた海老蔵さんは、歌舞伎座での襲名披露興行を終えた後は、松竹抜きの襲名興行も考えていると聞いています。ただ歌舞伎座はまだしも、そのほかの公演で襲名披露興行を行った場合、口上の横に並ぶ重鎮が集まるのかは、はなはだ疑問です。
というのも、ここ数年の海老蔵さんは先輩たちのアドバイスなど、ほとんど聞かなくなってしまったんです。“彼のためなら、全国どこでも一緒に頭を下げる”と思う重鎮の方々がどれだけいるのか……」
海老蔵は團十郎襲名を発表した直後、こう抱負を述べていた。
《自然界では、十二時間、十二カ月、十二支など、十二という数字でひと巡りしますよね。團十郎家は、初代團十郎という荒々しいエネルギーがあって、十二代團十郎は平和なエネルギー。父でひとつの完結を迎えたと思うんです。そう考えると、次の十二代は僕からリスタート。僕からつくらなくてはいけない歴史、文化が必要になってくる》(『演劇界』’20年7月号)
前出の後援会関係者は言う。
「以前は片岡仁左衛門さんが荒ぶる海老蔵さんを気にかけ、『ちゃんとしなきゃいけないよ』と声をかけてくださいました。しかし、’10年に元暴走族の男に暴行される事件が起こり、仁左衛門さんが代役を務めたことがありました。酔ってトラブルに巻き込まれた海老蔵さんにさすがに怒っていたと聞いています。今はもう半ば呆れてしまっているようです。
仁左衛門さんは最近のインタビューで《目新しさばかりでなく、やはり多くの先輩方が守ってこられたものを大事にしていって欲しいと、そう希望しています》と語っていましたが、海老蔵さんが念頭にあるのは明白です」
■重鎮の一人・玉三郎は「息子さんのほうが期待できる」と直言
海老蔵には先輩への感謝の気持ちが欠けていると話すある重鎮も。
「菊五郎さんは去年の文化勲章受章時、『不器用な私に懇切丁寧にご指導くださったおじさまたち、父やお兄さん方のおかげとただ感謝でいっぱいです』と述べています。人間国宝ですら感謝を口にして、精進を誓っている。海老蔵さんにも少しは見習ってほしいものです」
坂東玉三郎(71)は’19年1月の会見で、襲名発表直後の海老蔵に対し、「まだ子供のイメージがぬぐえないです」とキッパリ語り、
「私は彼に対してビックリするほど直言なんです。彼自身遠慮して言われるほうが気持ち悪いみたいですから……」
と明かしていた。前出の歌舞伎関係者は言う。
「玉三郎さんはこの日、“團十郎は歌舞伎の元祖”だとして、『歌舞伎のビデオを一日中見ているという息子さんのほうが期待できるかも』と冗談交じりに海老蔵さんの“改心”を求めていました」
海老蔵は前出のインタビューで襲名後の目標をこう語っている。
《祖父や父から受け継いだ大切な荷物を僕が消化してせがれに渡すということが伝統文化のなかでの僕の責務です》
今後のため、重鎮たちから口上を“ボイコット”されるのは避けたいと前出の後援会関係者は言う。
「一連の“奔放愛”に、特に麗禾ちゃんがどう受け止めているのか関係者は心配しています。さすがに自分の襲名興行の会見には出ないといけませんから、麻耶さんの件を含め、公の場でどんな説明をするのか。頼れる先輩を味方につけることも、大事だと思うのです」
歴史的な襲名にあたって、市川宗家の覚悟が問われている――。