12月9日、59歳の誕生日を迎えられた雅子さま。コロナ禍以降、外出を控えられご公務もオンラインが中心だったが、今年は海外や地方もご訪問されるなど、ご活躍の場を広げられている。
2022年に、雅子さまが臨まれた主な“皇室外交”の場を振り返りたい。
■着物で和のおもてなしを
7月27日に会見をされたのは、インドネシアのジョコ大統領夫妻。雅子さまにとって、国家元首との会見は約2年7ヵ月ぶりのことだった。
この日、雅子さまがお召しになっていたのは、流水紋があしらわれた、清涼感のある淡いピンクの着物。和の心で夫妻をもてなされた。約30分のご懇談では、大統領夫人が出身地ゆかりの歌を口ずさみ、雅子さまが「(その歌)を知っています」と話される場面もあったという。お別れの際には、雅子さまは両手を合わせたインドネシア式の挨拶で見送られた。
■2泊4日の弾丸ご訪問
7年ぶりの海外ご訪問は、“弾丸日程”だった。9月8日に崩御したエリザベス女王の国葬に参列されることになったのだ。9月17日にイギリス・ロンドンへ出発され、20日には帰国される2泊4日のスケジュール。
ウエストミンスター寺院で行われた葬儀には、黒いロングドレスにジャケットをお召しになり、「ウィズ・コロナ」のイギリスに合わせるようにノーマスクで臨まれた。また、首元にはヴィクトリア女王が服喪の際に身に着けていた宝石・ジェットのネックレスが。短い弔問でも、雅子さまのお心遣いが光っていた。
■ドイツ語を交えられてお話を
11月2日には、ドイツのシュタインマイヤー大統領夫妻とご会見。サッカーW杯カタール大会一次リーグでの対戦を23日に控えるなか、天皇陛下はW杯を楽しみにしつつも「残念なことは、日本とドイツが同じグループであること」と言及。シュタインマイヤー大統領も「自分も悩ましいと思っている」と答えていた。
雅子さまはレースがゴージャスなゴールドの装いでご出席。大統領夫人とドイツ語を交えて会話されていた。
■“円卓”でお話しされるスタイルに
ドイツ大統領夫妻との会見から2週間後、11月16日にはポルトガル国会のサントス・シルバ議長夫妻と面会された雅子さま。
ご懇談では、日本とポルトガルの関係が来年480年を迎えることや、天皇陛下がポルトガルを訪問されたときの思い出などが話題にのぼった。今までは、天皇陛下は主賓と、皇后陛下はその配偶者と一対一でお話しされるのが慣例だったが、この日は4人で丸テーブルを囲んでお話しされていた。
来年5月6日には、イギリスのチャールズ国王の戴冠式が執り行われる。皇室からは誰が参列するか発表されていないが、国際親善の場で雅子さまがさらに活躍される姿を拝見したい。