12月6日、第22回国際栄養学会議のあいさつは流ちょうな英語で(写真:共同通信)
“予算をかけすぎでは”とも批判されてきた改修工事を終えた秋篠宮邸を、初めて海外からの賓客が訪れた。2022年12月10日、来日していたベルギーのフィリップ国王の妹であるアストリッド王女を秋篠宮ご夫妻がお招きになり、懇談された。
「2013年4月に、アストリッド王女は秋篠宮邸を訪れ、ご夫妻と佳子さまが歓待され、夕食をともにされたことがあります。その当時の思い出話や、今回の来日の様子について1時間ほどお話しされたそうです」(皇室担当記者)
宮内庁はこの訪問について、「ご一家と王女は通訳なしで英語を使ってお話しされた」と公表している。だが、前出の皇室担当記者はこう続ける。
「実は通訳さえいない“密室”でのご懇談だったために、どのような会話があったのかを知る者は宮内庁にもほとんどいないのです。秋篠宮ご夫妻や佳子さまは、留学など長期の海外滞在経験がありますから、流ちょうな英語をお話しになります。
しかし悠仁さまは、海外ご訪問の経験こそありますが、長期にわたって“英語だけ”の環境に身を置かれたことはありません。王女との懇談で、会話に加わることができたのでしょうか……」
悠仁さまは、お茶の水女子大学附属中学校で学ばれているころ、同級生を前に英語で発表されたり、英語だけで生活する1泊2日の合宿研修に参加されるなど、おもに学校教育の中で英語を学ばれてきた。
2022年4月に、都内屈指の進学校である筑波大学附属高校(以下筑附)に「提携校進学制度」を利用して進学されてから、悠仁さまは英語力をどれほど磨かれたのか――。
「少なくとも筑附内では、悠仁さまが特に英語を得意としているという評判はありません。学年全体でも平均的な水準ということでしょう」(筑附関係者)
かねて紀子さまは、勉学に限らず悠仁さまを“スパルタ式”といわれるほど厳しくお育てになってきた。
「紀子さまは、眞子さんや佳子さまを、周囲に人がいてもご所作を巡り叱責されることがありました。小学校の登山行事を控えた悠仁さまに、“練習”として危険度の高い槍ヶ岳登頂の機会を作られるなど、一貫してお子さま方に対しては、自主性を尊重しながらも厳しく教え導かれてきました。
悠仁さまの筑附進学は、研究環境が整っている東大へ進学してほしいという紀子さまのご意向があってのことだとされています。
英語については、悠仁さまが幼いころからNHKの番組を見る際に、英語の副音声を聴くことを勧めていらっしゃったそうです。力を入れてきたゆえに、英語力は“学校でも平均程度”という状態を脱したいと願われているのだと思います」(宮内庁関係者)
紀子さまが焦燥を募らせるのは、天皇ご一家がそろって高い語学力をお持ちだからなのだという。
「悠仁さまより5歳年上の愛子さまは、10歳のころにすでに英語のセミナーに参加されるほど熱心に学ばれてきました。学習院女子高等科時代には、英国に短期留学されていますが、その前から両陛下が海外からの賓客と面会される際に同席され、英語で交流されています。
外務省で通訳官も務めていた雅子さまは、英語、フランス語、ロシア語、ドイツ語、スペイン語を習得されているマルチリンガルです。また、天皇陛下も英語のほかにフランス語、スペイン語を話されます。こうしたことからも、やはり紀子さまは天皇ご一家の語学力を明確に意識されていらっしゃるのかもしれません……」(前出・宮内庁関係者)
紀子さまの“天皇ご一家に負けない”という対抗心が、通訳を介さない接遇の場で悠仁さまの英語力を磨くという決断につながったのか――。
■語学に自信をお持ちだからこそ…
秋篠宮家に近い宮内庁関係者はこう話す。
「紀子さまは幼いころにアメリカやオーストリアで暮らされた帰国子女で、英語とドイツ語を話されます。英語で書かれた絵本の翻訳を手掛けられたこともあり、英語でスピーチされることも少なくありません。
そのためお子さま方には、国際親善の場で通訳を介さずにコミュニケーションが取れるくらいの語学力を身に付けてほしいとお考えになり、英語の学習環境には心を砕かれてきました。
なかでも悠仁さまには“将来の天皇”として、国際親善の場で語学力を発揮してほしいと願われているからこそ、ご本人に英語力への危機感を抱いてほしいと願っておられるのでしょう。
しかし、上皇ご夫妻や天皇皇后両陛下が国内外で称賛されてきたのは、語学ができるからではなく、お振舞いに気品があり、幅広い分野に関する深いご見識をお持ちだからだと思うのですが……」
静岡福祉大学名誉教授の小田部雄次さんも、紀子さまのこの方針に疑問を呈する。
「悠仁さまの英語力がまだ十分でないのなら、通訳を介さずに英語のみで懇談されたのは驚きです。いまの悠仁さまにとっては、国内外の社会・文化の事情などについての学びが、語学を習得されることよりも大切なのではないでしょうか。
昨今紀子さまのなさりようには、天皇家に対抗するように見えるところがあります。少なくともそうした誤解を招くような行いは、お避けになるべきだと思います」
紀子さまが懸命になられるほど、悠仁さまの懊悩が募るようなことにならなければいいのだが――。