(写真:アフロ)
7月8日に発生した安倍晋三元首相(享年67)の銃撃事件。事件の詳細が徐々に明らかになっていくなか、連日大きな注目を集めているのが‘15年に「統一教会」から改名した「世界平和統一家庭連合」だ。
きっかけは、安倍元首相を撃った山上徹也容疑者(41)の「ある特定の宗教団体に恨みがあり、安倍元首相はその宗教団体と関係があると思って狙った」という供述だった。
「山上容疑者は取り調べの中で、母親がある宗教団体に入信し、多額の献金をした結果、破産したため、その団体に恨みを抱いたと供述。すると、統一教会との関係を指摘する声が拡散し、11日には『世界平和統一家庭連合』が会見を開くことに。そこで、同連合の日本教会会長は山上容疑者の母親が会員であることを明かしました。
また『読売新聞』は、母親の教団への献金総額が1億円にのぼることを報道。教団側は『約10年間で合計5000万円を返金した』とのコメントを発表しています」(全国紙記者)
さらに、この件を機に旧統一教会および世界平和統一家庭連合と政治家の“親密さ”が取りざたされている。16日には『日刊ゲンダイ DIGITAL』が旧統一教会と関係のある国会議員112人のリストを入手したとした上で、第2次安倍政権以降は「統一教会から支援を受ける議員を政務三役などにどんどん登用してきた」と報じている。
また19日、『news zero』(日本テレビ系)のなかで、自民党の青山繁晴議員(69)が自民党と統一教会は「関係がある」と発言。青山議員は18日にも自身のブログで、先日の参院選で、ある派閥の長から「各業界団体の票だけでは足りない議員については、(旧)統一教会が認めてくれれば、その票を割り振ることがある」と言われたことも明かしている。
そんななかTwitterで話題になっているのが、自民党・稲田朋美議員(63)だ。実は稲田議員は‘10年4月、統一教会の関連団体『世界平和女性連合』のイベント『春のつどい』に参加。その件について公式サイトの『活動報告』ページに掲載していたにもかかわらず、いつの間にか、その記述がなくなっていることが指摘されていた。
■「12年ほど前のことなので経緯は不明です」
世界平和女性連合とは、’92年に統一教会の創設者である文鮮明とその妻・韓鶴子によって創設された団体。そこで本誌は、稲田議員の事務所に見解を問うため複数の質問を書面で送った。
まず、「いつ、どのような理由で活動報告から『春のつどい』の件を削除したのか」という問いには、こう返答が。
「削除はしていません。昨年5月のホームページリニューアルに伴い、それ以前の過去の投稿はすべて表示されなくなっただけのことです」
そのいっぽう、「春のつどいに参加することとなった経緯は」という問いには「12年ほど前のことなので経緯は不明です。当日はひと言挨拶をし途中退席しました。講演はしていません」と説明。
さらに「世界平和女性連合をどういう団体と認識されていたのでしょうか」との質問には「12年ほど前のことなので当時の認識は不明です」と回答した。
「12年前のことだから経緯も、どんな団体と認識していたのかもわからない」とした稲田議員。なお、稲田議員は‘06年4月に同じく世界平和女性連合の春のつどいに、そして‘09年11月にも同じく旧統一教会の関連団体である世界平和連合のイベントに参加しているーー。