ビッグモーター社長、故郷を捨てた「兄への絶縁宣言」ソニー創業者・盛田邸跡に"60億円豪邸"建てるまで
「宏行くんの母は、最初の結婚で二男一女をもうけ、その後、夫を亡くしてから再婚した男性との間に、宏行くんが生まれました。両親はきょうだいを分け隔てなく育てていましたが、家が敷地の中に2棟建っていて、成長すると一棟に上のきょうだいが、もう一棟に宏行くんが暮らすようになりました」
「ガソリンスタンド裏の狭い場所で、だいたい一人で自動車修理をやっていた。客はそんなにいなかったけど、数年で同じ町内に移転して、人を雇うようになった」(別の住民)
「うちの母親が急に病院に行くことになったとき、『僕が送ります』と車を出してくれましたね。その後、『ここは住宅地なので、近所に騒音で迷惑をかけてはいけないから』と引っ越していきました。でも、騒音で苦情が出ていたわけでもなかったんですよ」
「広い庭のある和風建築でした。それまで田んぼだった場所が売り出されたなかで、兼重さんは3区画を購入しました。出勤のときは、国産SUVの運転席から、笑顔で会釈してくれました」(別の住民)
「ビッグ社が多店舗展開を始めたころ、宏行くんに頼まれて保証人になっていたのはお兄さんたちでした。ところがある日突然、宏行くんが『これからは俺一人でやる。きょうだいの縁も切って、岩国から出る』と、宣言したんです」
「喧嘩したわけでもなく、お姉さんにいたっては経理を手伝っていましたから。当のきょうだいのなかには、『全国展開のためには、大きな借金を背負う必要がある。家族には迷惑をかけられないと、宏行は退路を断ったんだ』と理解を示す者もいましたが……」
「この地区は路線価で坪600万円前後ですが、実際の取引価格は約1000万円です。兼重邸は470坪あり、土地だけで約47億円です。一方、建物の床面積は約410坪で、坪300万円として外構外壁を含めると、約13億円になります。土地と建物で、最低でも約60億円になるでしょう」(不動産業者)
「ビッグモーターという社名も、兼重さんという方のお名前も今、初めてお聞きしました。実家をお売りするときは、間にいろんな方が入っていましたしね。個人的なつながりでお売りしたわけではありません」
「『今はすごいお家が建っている』という噂は聞いていました。しかし、私にとっては、思い入れのある実家です。跡地を極力見たくなくて、そばを通らないようにしていました。父も愛した、素晴らしい桜の木があったんですけど、切られてしまいましたしね」
「損保各社は今後、ビッグ社に水増しされた保険金の返還請求をするでしょう。加えて、各社は契約者の掛け金を遡り、再計算するための莫大な経費も請求する可能性があります。今、ビッグ社の利益は急速に減少しているといわれており、今後はさらに資金繰りが悪化していくでしょう」