4月24日、ツイッターのウクライナ公式アカウントが、ヒトラーと昭和天皇の顔写真を並べた動画について謝罪した。しかし、騒動がこれで収まるかと思いきや、新たな混乱も広がっている。
動画は、ロシアによるウクライナ侵攻に言及する一環で、「ファシズムとナチズムは1945年に敗北した」と指摘。その際、ナチス・ドイツの独裁者ヒトラーと、イタリアの独裁者ムッソリーニの横に、昭和天皇の顔写真が並べられていた。
1日に投稿された動画は、当初、話題になっていなかったが、23日以降、ネットで一気に拡散。「昭和天皇とヒトラーを同列にするとは」などと批判が集中した。
24日には、自民党の佐藤正久参院議員が、ツイッターで外務省に対応を要請したと発表。日本政府も、25日、磯崎仁彦官房副長官が「まったく不適切で極めて遺憾。直ちに削除するよう申し入れた」と正式に抗議した。
ウクライナ公式アカウントは修正版を公開したうえで、英語で《以前のバージョンの動画に誤りがあったことを深くお詫びします。日本の友好的な人々を不快にさせるつもりはありませんでした》と謝罪した。
そんななか、新たな混乱も生まれている。在日ウクライナ大使館の公式アカウントが、25日、ツイッターで《ご指摘の皆様に感謝申し上げますと共にご不快に思われた日本の皆様にまずは深くお詫び申し上げます》と陳謝。
そのうえで、問題となったウクライナ公式アカウントについて《2016年に開設されており、現在ではウクライナ政府と関係がありません。制作者の歴史認識不足と思われます》と言及したのだ。
この投稿で、ネット上は大混乱に陥った。
《関係がない?公式マークもあるし、フォロワーも200万人いるのにですか?》
《いわゆるツイッターの「公式マーク」がついておりますが、本当にウクライナ政府と無関係なのでしょうか?》
《ちょっと待ってください!それはないでしょう!公式マークがツイッター社から認定されているのに無関係ってどういう事ですか??》
《Twitterの認証バッジ付きのウクライナ政府アカウントは実際は政府によって管理されておらず、政府公式見解ではないものを発表しているなら、さらに問題では》
「アカウントを見ると、たしかにツイッター社が与えた公式マークがついており、しかも『Ukraine government organization』という、政府アカウントを示すラベルが貼られています。プロフィールには、『これはウクライナの公式アカウントです』とまで記載されています。
これで、ウクライナ政府と関係がないと言うのは問題でしょう。仮に公式でなかった場合、政府アカウントのラベルが貼られている謎も残ります。ここまで話が大きくなってしまった以上、ウクライナ政府からの詳しい説明がなければ、誰も納得できないのではないでしょうか」(国際ジャーナリスト)
謝罪によって新たに広がった波紋。果たして、騒動の行方はーー。
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