香川、宮崎、鹿児島、石川……。“世界の放浪者” はいま、全国行脚に励んでいる。
2021年11月末にリトアニア1部クラブを退団して以降、浪人中のサッカー元日本代表の本田圭佑(37)のことだ。
自身が考案に携わった「4人制サッカー」の大会を開催するために、日本各地に“出没中”の本田。ここ数年、彼のプレーを目にしていないが、引退を宣言したわけでもない。
「2022年10月に、本田は膝の手術を受けています。それは現役続行のため。2023年7月14日には、SNSに『9月にどこかでプレーするために復帰する』と、英語でつづってもいます。
日本を含め、オランダ、イタリア、ロシアなど計9カ国でプレーを経験。37歳という年齢と『欧州は考えていない』という本田の発言、そしてカンボジア代表の実質的な監督を務めていたことから考えると、10カ国めの移籍先は東南アジアが有力視されています」(サッカーライター)
じつは「東南アジア説」を裏づけるような、本田の知られざる“選択”があった。外資系企業関係者がこう話す。
「本田さんは公表していませんが、2022年夏ごろからシンガポールに転居しています。自宅は同国でも有名なタワーマンションですよ」
2021年9月に自身のYouTubeチャンネルで、アメリカの自宅から転居すると公表し、その“旧自宅”を公開していた。それ以降、明確な居所を明かしてこなかった本田だが、本誌が確認すると、シンガポールでも観光客がよく訪れる地域の近くにそびえ立つ、地上30階以上の「摩天楼」に、彼の自宅はあった。
各戸に3つのベッドルームが備わり、1戸あたりが250平方m以上の広さを誇る。共有部にはジャグジー、プール、ジム、バーベキュー場など、高級マンションの定番施設はもちろんのこと、高層建築にもかかわらず、愛車を自室の生活スペースに運べる点もウリになっている。
「家賃は日本円で200万円は超えるでしょう」(前出・外資系企業関係者)と、いろいろな意味で“お高い”物件だが、サッカー選手として丸2年無給の本田には、経済的負担にはならないのか。
「2023年に入って、本田さんは5本以上のCMに出演。急増のきっかけは、2022年11月のサッカーW杯。『ちんちんにされている』『雑(ざつ)い』などの独特なワードを用いた解説を披露したことで、彼への親しみやすさ、好感度が上がったのは間違いありません。
もともと知名度の高さがあり、ビジネスにも長けた印象なので、サッカーと関係がない案件にも起用しやすく、引く手あまたの状況です。現在、CMのギャラは1本1億円といわれています」(広告代理店関係者)
実業家としても大物になりつつある本田。個人資産ファンドを所有し、各国の新規事業などに投資するなか、このファンドが2023年4月に「ゴーゴーカレーグループ(以下、G社)」の主要株主になった。
そのことが明らかになると、G社会長の宮森宏和氏が社長を務めていた「日本製麻」の株価も、一時17%超も上昇。影響力の大きさを見せつけた。
「宮森氏とは“盟友”といえる仲で、その縁から本田さんはG社に投資しました。
しかし8月29日に、G社による日本製麻株の大量買い増しに関して、宮森氏にインサイダー取引規制違反の疑いがあると報じられ、同社は特別調査委員会を設置しました。21日に、宮森氏は日本製麻社長を解任されていたのですが、同日に同社株価はストップ高を記録。G社による株式取得がその直前で、インサイダー取引との関係が指摘されています。
いずれにせよ、本田さんが主要株主を務める会社のガバナンスが問題視される事態です」(経済担当記者)
天まで届きそうな “摩天楼” を手にした本田だが、そこから見える未来は快晴か、暗雲か――。
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