「仮にこれが捏造の文書でなければ、大臣、そして議員を辞職するということでよろしいですね」
「けっこうですよ」
このようなやり取りがあったのは、3月3日の参院予算委員会。「文書」とは立憲民主党の小西洋之参院議員が入手したという、総務省の「内部文書」のこと。
第2次安倍政権時に総務大臣だった高市早苗経済安保担当大臣は、この文書を「まったくの捏造」と反論。「もし本物なら議員辞職するのか」と迫る小西議員に対し、高市大臣が受けて立ったのが、冒頭のやり取りだ。
この文書はA4用紙78ページ。安倍政権が総務省に対して圧力をかけたという内容で、放送法の「政治的解釈」をめぐって『サンデーモーニング』(TBS系)などの番組名が出てくる。
小西氏は、文書は総務省職員から託されたもので、「総務省の最高幹部に共有され、超一級の行政文書」だとしている。
高市大臣は「日付は不明だし、安倍総理に放送法についてレクをしたこともない。もし文書に会話が残っているなら、私の電話に盗聴器がついているのか」として、内容を否定している。
現段階で真偽は不明だが、SNSでは、
《高市は墓穴を掘っちゃったね》
《コニタンの挑発に乗って辞めるなんて言った高市の負け》
《捏造文書だった時は小西議員は議員辞職しないとダメだよね~ 私も騙されたとか言って議員辞職を免れるのはダメだと思う!》
など、さまざまな意見が。そして多いのが、17年前の「あの事件」を思い出すという声だ。
《もし小西が捏造していたら永田メール事件の再来だよなぁ》
《さすがに令和の時代にもなって永田議員の堀江メールの再来はないと思うけど》
《令和の永田メール事件やな》
「2006年2月、国会で民主党の永田寿康議員が、あるメールを証拠として自民党の責任を追及しました。それはライブドア社長だった堀江貴文氏が、2005年の総選挙出馬に際し、自民党幹事長に3000万円を送ったとするものでしたが、結局そのメールは捏造だったと判明しました。
この件で永田氏は議員を辞職、民主党執行部は総退陣しました。そして永田氏は民主党を除籍され、離婚調停など多くのトラブルを抱えることになり、2009年1月に自死しています」(週刊誌記者)
今回の一件は、官僚の責任を問う事態にもなりかねず、森友学園をめぐる公文書偽造問題を思い起こして、《赤木さんのような犠牲者を生まないで欲しい事だけ願いたい》との声も。
はたして、着地点はどこに――。
外部リンク