大谷翔平 衝撃解説「脇腹痛には治療法が確立されてない」同じ痛みに苦しんだ広澤克実氏「今は我慢を」
「脇腹を痛めるのは強打の選手が多い」と語るのが、19年間のプロ生活で1736安打、306本塁打を記録し、ヤクルト、巨人、阪神で四番を担った広澤克実氏だ。
「じつは私も痛めたことがあります。私の場合は肋骨の間の肋間筋(ろっかんきん)でした。バットを振ることで体は当然ねじれますし、スイングが強ければダメージも大きい。私生活ではそれほど支障はなかったのですが、重症だと咳やくしゃみをするだけでも痛みが走ります。痛めている間はバットを振れませんでしたし、完治するまでに1カ月かかりました。大谷選手のスイングのヘッドスピードは、世界の中でもトップ10に入ると思うので、その分、体に負荷がかかります。もし症状が重ければ、バットを振るだけで痛みがあるでしょう」
「エンゼルスの医療チームは、患部を冷やすなどさまざまな方法を試しているはずですが、なかなか有効な手立てがないんです。回復までには時間もかかります」
「大谷選手は何よりもチームが勝つことを優先し、そのために自分がプレーすることを望んでいます。だから、一刻も早く復帰したいと思っているでしょう。ですが、脇腹痛を舐めてはいけない。完治する前に復帰すれば、当然負荷がかかって肋骨が折れてしまうこともあります。チームの成績もほぼ決まっていますし、日本人初の本塁打王も確実でしょう。とにかく完治が第一。今は我慢のしどころです」