へずまりゅう「大学時代、人格がねじ曲がった…」良家の子息"迷惑系"へ堕ちた「いじめ」と「恋人の死」
「本日はよろしくお願いします!」
「実際、僕は大学生になるまでは、ちゃんとしていたんですよ。両親は非常にまともでした。いつも優しかったですし、いけない事はちゃんと叱ってくれて、すごくいい育てられ方をしたと思っています。汚い言葉使いなんかも、大学生になるまではしたことなかったんです」
「当時は、本気でオリンピックを目指していました。大学では実家を出て、寮で暮らしながらレスリングを続けました。国体に出場するなど実績は残せましたが、今振り返ると、僕の性格の一部は、そこで歪んでしまったんだと思います」
「上下関係がめちゃくちゃ厳しいんです。両手で首を絞められたり、グーで殴られるのは当たり前でした。先輩からいじめられていたんですよ。人を罵倒するような汚い言葉遣いも、寮生活で身に着けてしまった気がします。『このレスリング部で生きていくには、先輩のようにならないといけない』と思い込んでしまったんです。上級生になるにつれて、今度は僕が、先輩にやられてきたことを、後輩にやるようになってってしまいました」
「就職浪人しようか迷いましたが、これ以上親に負担をかけるのも嫌だと、すぐ就職できるところを選びました。1年間、スーパーで働いたんですけど、上司と喧嘩し、その後は新日鐵住金(現・日本製鉄)で2年間、日本製紙で2年間で働きました。意外とすごい企業に転職できているんですよ(笑)。挨拶の声は人一倍、大きいし、体育会系としてレスリングの実績もあるので、人事担当のおじさんたちがすごく高く評価してくれるんです。実際、転職先の2社では、同期のなかで僕がいちばん学力はなかったです」
「2年めを迎え、仕事を覚えるようになると、上司であろうとも『お前うざいわ』などと面と向かって言ってしまうようになるんです。レスリング部時代の癖でもありますし、元からの僕の性格もあると思います。心底、自分はサラリーマンには向いていない、自分で企業するしかないと思いましたね」
「スーパーの職場で出会った友人4人とグループで、ユーチューバーとしての活動を始めました。最初は『〇〇やってみた』や『○○歌ってみた』『早食い』など、ユーチューバーにありがちな企画をやってました。でも、まったく数字が伸びなかったんです。再生回数が数十回とか、そんなレベルです。1年間、ほぼ毎日、投稿したんですが、芽が出ず。そこで、どんなものが受けているのか調べてみたら、警察沙汰になるような過激な動画ばかりが出てきました。
「大学時代から付き合っている彼女がいたんですよ。実家にも呼んだことがあるぐらい、真剣にお付き合いしていました。彼女は、1型糖尿病を患っていました。途中から歩けなくなり、車椅子を押したりしてました。最後は目も見えなくなりました。それで結局、亡くなったんです。さすがに僕もつらくて、動画を更新できなくなりました。
「過激な動画も徐々に飽きられていました。YouTubeも最初の3カ月でBANされてしまいました。もはや、HIKAKINさんを殴るしかないというところまで追いつめられていたんです。確実に暴行で逮捕されますけど、伝説にはなるじゃないですか。
「弁護士さんに、動画を撮る前に企画内容を相談し、撮り終えた動画の確認をしてもらっています。問題がないと判断されたものしかTikTokやInstagramにはアップしていませんし、Twitterに投稿する文言についても誹謗中傷にならないかどうかなど、何重にも確認を重ねて投稿してます」
「いや、政治についても真剣ですよ。僕のことを知っているのは若い層。上の世代が、僕に対して批判的なんでしょうね。だから、もしかしたら今回の選挙は厳しいかもしれません。でも選挙って1回きりじゃないですから。2年、3年、10年経っても今回の騒動は消えません。『へずまはあんなことをした男だ』と思われているでしょうが、過去のことは、今後も謝罪して反省し続けるつもりです。それを続ければ、みんな信じてついてきてくれると思うんで。自分があきらめたらそこで終了なんで、当選するっす!」
“迷惑系”から“政治系”へ――。華麗なる転身を許すか否か、民意はどう判断するのか。