CM出演を持ちかけ性行為の「1億円えっち男」逮捕「準備金だと8000万円の小切手を」被害女性が語る手口
「佐々木は、十数年も性犯罪を繰り返しています。基本的な手口はほとんど変わりません。架空の仕事のあっせんを持ちかけ、小切手に『1億円』と記入することで、あたかも金銭支援するそぶりを見せて、性行為を強要するのです。私が佐々木を追いかけてもう10年以上になり、『1億円えっち男』と名付けたのも私です。被害者は私が確認しただけで100人以上おり、なかには、いまや超有名タレントになった女性もいます」(ガルエージェンシー代表の渡邉文男氏)
「代表的な“ネタ”は、歴代の出演者がみなブレイクする有名CMへの出演や、清涼飲料水のキャンペーンガール。また『そのための先行投資として1億円程度を用意する』と、上着の内ポケットから銀行の小切手帳を出して、女性の目の前で『1億円』と記入して見せます。しかしなぜか、そのまま内ポケットに小切手帳をしまい込むのです。コントのようですが、若い女性は小切手の使い方を知らないので、『すごいことになっている』と、舞い上がってしまい、信じ込んでしまうようなのです」(渡邉氏)
「今回も実在する『広告代理店幹部』をかたっていたようですが、出会い系アプリを使い、“パパ活支援者”だと自己紹介していたようです。名前を使われた広告会社幹部の顔写真は、IRの資料などでも確認できるので、それを確認すれば別人であることは明らか。にもかかわらず、だまされていた被害女性もいました」
「怪しいとは思いました。でも、会うだけあってみようかと思い、返信したところ、港区内のホテルのバーに呼び出されました。『○○(大手広告代理店)の関西支社のトップ』を名乗っていましたね。『キャスティングに関しては全権があり、必ず起用するから』と、大手飲料メーカーの仕事をその場でいただきました。携帯電話を取り出して、有名タレントの名前をあげつつ『彼女は気に入らない。いま、目の前のコに決めたから、よろしく』みたいな話をしていました」
「結局、そのまま部屋で性行為をしました。もちろんイヤでしたし、仕事の話も信用しきっていたわけでもないんです。でも、自宅まで帰るには、タクシーを使えば3万円は優に超える距離があるし、もう、ホテルまで入られているので、エレベーターに乗ったあたりであきらめたというか、観念してしまったんです。
「『当面はこの額でいいよね』みたいなことを言っていました。売り出すための準備金だと話していました。小切手なんて見たこともなかったので、いつか振り込まれるのかな、と。旅費は、それまで立て替えているような感覚でした。いま思うと、本当にバカみたいなのですが、何か夢をみているようでした。京都では『着物を作ろう』と言われ、有名な呉服店に連れていかれました。晴れ着を作るために採寸をし、食事をしてホテルに帰りました。食事は有名なうどん店で、財布を会社に忘れたと言われて、ここでも代金は私が出しました」
「君はまだ原石だから、僕が磨かないといけないみたい」
「○○(都内の高級マンション)に自分名義の部屋があるから、いまの自宅は引き払って、引っ越してきなさい」
「仕事の話は、いつもぎりぎりになって、何かの都合ができてキャンセルになるんです。京都で採寸した晴れ着も、その後はまったく話に出てこないし、さすがに怪しいので友人に打ち明けたら、ただひとこと『バカじゃないの?』と言われて、目が覚めました」
「もともとは一流住宅メーカーの営業マンで、最初の逮捕時には家族もいました。じつはまだ会社員だったころに、ある有名子役にも手を出したことがあり、そのときは女性弁護士を雇って示談金を払っています。相次ぐ事件で、もう家族にも見捨てられています」