3月26日、ドジャースの大谷翔平が、元通訳・水原一平氏による違法賭博問題について会見を開いた。
20日に電撃解雇された水原氏は、米メディア「ESPN」で、違法賭博による負債が450万ドル(約7億円)にもふくらみ、大谷の資産で返済したと報じられていた。26日、会見に登場した大谷は、「結論から言うと、彼が僕の口座からお金を盗んで、なおかつ皆に嘘をついていた」と語った。
当初、水原氏は大谷の代理人に「友人の借金の肩代わり」と支払い内容を説明していたという。その後、メディアからの取材依頼があると、代理人に対し、借金は自身がつくったもので「大谷が肩代わりした」と語ったという。
だが、大谷は「一平さんがギャンブル依存症だと知らなかったし、彼が借金をしていることはもちろん知りませんでした。彼の借金返済に同意していませんし、ブックメーカーに対して送金をしてくれと頼んだことも、許可したことももちろんない」という。韓国での第一戦後のミーティングで事態を知り、その後ホテルに戻ったとき、水原氏からこれまでの所業を打ち明けられたという。
会見中、何度も「嘘」という言葉を使用し、水原氏の行為を淡々と告白した大谷。いっぽう、まさに韓国での第一戦後、ベンチ裏で「****ッ!!!」と大谷の“怒号”が飛んでいたことを本誌は報じている。
「まず、別の部屋から大谷の大声が聞こえてきました。うなり声だったのかもしれない。誰かに向けた怒声だったんです。その後、大谷はロッカールームに入り、水原一平氏らも入った。20分ほどで出てきたが、大谷はかなり怒った表情でした」(韓国野球関係者)
ESPNの取材に、2021年に胴元の男とカジノで出会ったことを告白した水原氏。彼のギャンブル歴の長さがうかがえるが、日本時代に在籍した北海道日本ハムファイターズの同僚には、まったくそんな本性を見せなかったという。
「とにかく気配りの人というイメージ。カネの臭いはせず、米国で高給をもらうようになり、金銭感覚がおかしくなったとしか思えないんです」(元選手)
しかし、エンゼルス時代から取材している現地記者は、こんな印象を明かしている。
「水原氏のプライベートは謎だった。エンゼルスの同僚たちもほとんど知らず、ある選手は『聞いてみたけど、あまり話したがらない』とこぼしていました。ただ、ある話の流れから、水原氏の趣味がカードゲームだとわかったんですが、『どんなゲーム?』と聞くと、彼は話を濁すんですよ」
水原氏は「ドラフトキングス」というサイトの利用を、ESPNに告白している。
「このサイトは、実在スポーツ選手の成績などをもとにユーザー同士が競う『ファンタジースポーツ』で、合法賭博ができるもの。日本でもプロ野球選手をカード化した形などでファンタジースポーツは展開されており、水原氏が好んだ“カードゲーム”とは、これを指していたのかもしれません」(スポーツライター)
会見の終盤では、「正直ショックという言葉以上の、うまく言葉では表せないような感覚で1週間過ごしてきた」と語った大谷。水原氏とは10年来の仲だったが、あまりにつらい結末となってしまった。
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