10月27日、TBSは2024年1月からの金曜10時の連続ドラマ枠で、阿部サダヲ主演の『不適切にもほどがある』を放送すると発表した。
同局では『池袋ウエストゲートパーク』『タイガー&ドラゴン』『俺の家の話』などを手がけてきた宮藤官九郎が脚本を務めるが、阿部のほかに仲里依紗、吉田羊、磯村勇斗の出演が発表されている。
じつは、このドラマの制作が発表されると、インターネット上ではこんな声が聞かれたのだ。
《てことは、木村佳乃さんも出るんだろうか》
《木村佳乃は出て欲しい!けどこの状況無理そう》
《小泉孝太郎さんと木村佳乃さんはどこですか???》
なぜかあがる木村佳乃の名前だが、これについて、芸能記者はこう解説する。
「じつは、『不適切にもほどがある』に出演する面々は、2020年に放送されて好評だった連続ドラマ『恋する母たち』(TBS系)にも揃って出演していたんです。
そのときの主演が木村さんで、作中で恋仲になるのが小泉孝太郎さんでした。同作のなかでは、阿部さんと仲さん、吉田さんと磯村さんがそれぞれ “カップル” だったんです。つまり、『不適切にもほどがある』では、木村さんと小泉さんだけがそっくりそのまま除外された形になります。
ほかにも2つの作品に通ずるところがあって、『恋する母たち』の脚本を務める大石静さんと宮藤さんは、2023年にNetflixで配信された『離婚しようよ』で共同脚本を務めていました。
さらに、『不適切にもほどがある』『恋する母たち』『離婚しようよ』のすべてでプロデューサーを務めていたのは、TBSの磯山晶氏とあって、今回の4人のキャスティングは確実に『恋する母たち』を意識したものだと思います」(芸能記者)
そんな『不適切にもほどがある』のストーリーだが、阿部が演じるのは、コンプライアンス意識の低い “ダメおやじ”。もともと昭和時代にいた主人公が、令和にタイムスリップし、「不適切」と言われながらも、人々の心を動かしていくコメディ作品だという。
今まさに芸能界で最大の注目を集めているコンプライアンス問題は、故・ジャニー喜多川氏の性加害問題をきっかけに、テレビ局などへの「圧力」やそれに対する「忖度」が指摘されている旧ジャニーズ事務所だ。
10月17日に「SMILE-UP.」に社名変更した、そんな旧ジャニーズ事務所の社長を務めているのは、木村の夫である東山紀之だ。
「女優として、多くの作品に出演している木村さんですが、9月まで放送されていたドラマ『この素晴らしき世界』(フジテレビ系)では、木村さんの演じる役が皮肉にも現実とリンクしてしまう場面があったんです。
木村さんは、創業者である父親が急に病に倒れたため、芸能事務所を継ぐ、社長を演じていました。事務所を畳もうかと悩みながらも、これまで事務所が隠蔽してきたテレビディレクターによるセクハラ問題を公にしようと動く役だったんです。
まさしく “性加害告発” という偶然の一致が起きてしまい、東山さんの存在がチラつく事態となってしまいました」(前出・芸能記者)
9月7日の旧ジャニーズ事務所の1度めの会見で、東山の社長就任が発表されると、夫が性加害問題の責任者となったことが木村の芸能活動にも影響を及ぼすのではないかと心配する声もあがっていた。
「まだ『不適切にもほどがある』のキャストがすべて発表されたわけではないですが、題材が題材だけに木村さんの出演はないのではないでしょうか。
木村さんと小泉さんのカップルだけ、そっくりそのまま除外されている理由は不明ですし、単に “不運な偶然” だったのかもしれません。
ただ、波風の立たない内容ではなく、今作のように、あえてコンプライアンスを意識させるストーリーのドラマに、木村さんが出演していれば、波紋を呼ぶかもしれません」(前出・芸能記者)
それこそ「不適切だ」と言われることになっていたかも――。
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