現在公開中の映画『余命10年』が快進撃を続けている。興行収入は公開から18日間で15億円を突破。これは、昨年話題になったラブロマンス映画『花束みたいな恋をした』より3日早いペースだ。観客動員数は120万人を超えた。
大ヒット中の本作で、小松菜奈とW主演を務めるのが坂口健太郎(30)だ。183センチの長身で、爽やかな顔立ちから “塩顔王子” の異名を取るイケメンで、2021年に放送されたNHK連続テレビ小説『おかえりモネ』でお茶の間に浸透。女性を中心に幅広い年齢層のファンを抱える。
芸能関係者の間でも評価は高い。
「坂口さんは共演者が芝居をやりやすい環境を作ってくれる現場のムードメーカー。撮影のときは冗談を言ったりして場を和ませています。
自ら演じ方を提案したり、共演者の女優からの演技の相談にも優しく助言するなど、周囲から厚い支持を得ています」(映画関係者)
本人は勉強家の側面もあるようだ。
「坂口さんは『することがないときは常に本を読んでいる』と話すほどの読書家。とくに歴史物が好きで、モデル時代はズボンのポケットに司馬遼太郎の文庫本を突っ込み、手ぶらで現場に現れることもあったそうです。
そんな坂口さんは、現在放送中のNHK大河ドラマ『鎌倉殿の13人』に北条泰時役で出演する予定です。
泰時は、小栗旬さんが演じる北条義時の長男。鎌倉幕府第3代執権に就任し、1232年に武家政権で初めてとなる『御成敗式目』を制定した名執事として知られる人物です。
坂口さんは今回が大河ドラマ初出演で、事務所の先輩である小栗さんとも初共演となります。
小栗さんについては、『役者の先輩として、役柄の息子として、いろんなものをちょっと真似てみたり、盗んでみたりしていきたい』と語っているそうです」(テレビ誌ライター)
『余命10年』は、人気バンドのRADWIMPSが主題歌「うるうびと」を手掛けたことも話題となっている。
ツイッターでも、「エンディングでうるうびと流れた時はもう鳥肌」「うるうびと流れた瞬間泣きそうやった…」など、感動の声が多く見られる。坂口は、同曲のミュージックビデオにも、劇中の主人公役で出演している。
「坂口さんはRADWIMPSの主題歌を聞いて涙し、『これは自分の代表作になる!』と関係者に語ったそうです。
坂口さんは役作りでこの曲がすごく助けになったとのことで、初めて聞いたとき、恋人に死なれて残される辛さよりも、出会えた幸せを意識するようになったと舞台挨拶で語っています。
RADWIMPSは3月から始まる予定だった全国ツアーの中止を発表しました。これは、いまネットを騒がせている暴露系YouTuberの “ガーシー” こと東谷義和氏がメンバーの名前に触れたことが影響したのではと噂になりました。公開中の映画にもそれが及ぶことが心配されましたが、ヒットの勢いは止まらず、杞憂に終わりました」(同)
東谷氏の暴露内容の真偽はわからないが、坂口の事務所の先輩である綾野剛も “餌食” となり、それを受けてか、ツイッターでは「ガーシーの暴露坂口健太郎いなくてよかった」「ガーシーchの話、坂口健太郎と山崎賢人という私の青春コンビが入ってなくて一安心」といった安堵の投稿もなされた。
それだけ坂口ファンは、彼のイメージを大切にしているのだろう。
あるドラマ制作関係者は、“脇役” として主役を立てつつ、自らも光ることができる坂口は、将来的に化ける可能性があるという。
「坂口さんは共演者の演技を引き立てる自然な芝居がうまく、ヒロインの相手役を演じてもピカイチ。主役はもちろん、2番手、3番手の役柄でも圧倒的に光っています。
有村架純さんと共演したドラマ『いつかこの恋を思い出してきっと泣いてしまう』(2016年放送)や、柴咲コウさんと共演したドラマ『35歳の少女』(2020年放送)、清原果耶さんと共演した『おかえりモネ』(2021年放送)など、脇役でもしっかりと存在感を放ちます。
わずかな表情の変化で心情を伝えることもできます。どんな色にでも染まる純真さを持ち、チームに溶け込みつつ自らの役割を全うする姿は、多くの現場で『とてもやりやすい俳優さん』と評価され、出演オファーが絶えません。
『こういうものを』と自分の主張だけで作品を選ぶのではなく、かつての阿部寛さんのように周囲のアドバイスを聞きながら作品をチョイスしていけば、40歳くらいまでに役者としてのスタイルができるのではないでしょうか。
老若男女に好かれるタイプだけに、将来、国民的スターになる可能性を秘めています」
14歳のころに父親を亡くし、母親孝行を欠かさないという坂口。その優しい性格のまま、誰からも愛される役者として大成してほしい。
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