7月21日、12球団と日本野球機構(NPB)は、22日から始まる巨人対中日の3連戦を中止すると発表した。巨人球団内で集団感染が発生し、新型コロナウイルスの感染者が57人も出たためだ。
NPBの井原敦事務局長はオンライン会見で「巨人のコロナ陽性者確認がかなり多量にわたり、チーム編成そのものが極めて困難。2軍でも感染が広がり、隔離期間があるために1日様子を見てどうにかなる状況ではない」と、中止を決めた理由を語った。
今回巨人は、エースの菅野智之投手、4番の岡本和真選手、丸佳浩選手、中田翔選手など、1軍の主力選手のほか、元木大介1軍ヘッド兼オフェンスチーフコーチや、阿部慎之助1軍作戦兼ディフェンスチーフコーチなども感染している。「チーム編成そのものが極めて困難」なのは確かだ。
しかし、今年に入り、セパ合わせて合計16試合が新型コロナの感染を理由に中止されたが、いずれも「感染者数が何名以上出たため」といった明確な基準は示されていない。
たとえばヤクルトは、7月9日、10日に高津臣吾監督をはじめ、山田哲人や青木宣親ら主力選手を含む27人が陽性判定を受け、2度試合を中止している。しかしその後、高津監督が不在で戦力も整わないまま復帰したことで、5連敗している。
それぞれのチームのファンからは、このように明確な基準が示されないまま中止が決定されることに不満の声があがっている。
《ヤクルトには試合をさせておいて巨人には中止して延期とは》
《3試合中止は、ないでしょう ハム ソフト ヤクルトは2試合です》
《なぜ巨人だけ中止なんだ 広島だって2軍全滅状態なんで選手呼べないんだぞ》
《ヤクルトもソフトバンクも大量の離脱者が出ても試合させられてるのに 巨人だと、スパッと3連戦全部中止になるんだね》
こうした異論が出ていることを把握しているのか、中止の判断をするうえでの公平性について聞かれた井原事務局長は、「公平性は編成できるかできないかが一つの基準。同じ基準でやっているので特に意見は出ておりません」と述べたという。
ファンが簡単に納得できるとは思えないが……。
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