銃撃され死去した安倍晋三元首相の葬儀が、7月12日、東京・増上寺で営まれた。午後2時37分、安倍元首相を乗せた車は増上寺を出発し、自民党本部や国会議事堂などをめぐり、火葬場へ向かった。
喪主をつとめた昭恵夫人は、告別式で「あまりにも突然のことで、まだ夢の中にいるようです」と語り、安倍氏の遺体に頬ずりする場面もあったという。
昭恵夫人は憔悴した様子も見せていたが、増上寺周辺で安倍氏を見送ろうとする人々たちに、頭を下げてあいさつしていた。
安倍氏が銃撃を受けてから、連日、妻として甲斐甲斐しく振舞ってきた昭恵夫人の様子は多くのメディアで報じられており、その身を心配する声が寄せられている。
安倍氏が亡くなった翌9日、自宅を訪れた弔問客にも休みなしで対応。さらには報道陣に向けて、「熱中症にならないように、気をつけて」とペットボトルのお茶やスポーツドリンクを配る気遣いも見せた。
11日におこなわれた通夜には、「お仏壇のはせがわ」で知られるはせがわの長谷川裕一社長はじめ、多くの関係者が訪問。長谷川社長は、当日の昭恵夫人の様子を「毅然とされていましたね。神々しいくらいですよ」と本誌取材に語っている。
「昭恵夫人といえば、ときに安倍氏ですらコントロールできないほどの、“自由奔放なファーストレディ” と報じられてきました。その独特な人脈や行動は、議論になることもありましたが、安倍氏だけは昭恵夫人をかばってきました。
昭恵さんの行動は注目の的でしたが、安倍氏との暮らしぶりについては『夫とケンカなんかしたことない。私が一方的に突っかかっていっても、夫はちゃんと思っていてくれる』と語っていたほど。
奔放な考え方と、安倍氏への愛情がしっかりと共存していたのでしょう」(政治ジャーナリスト)
葬儀を終え、斎場から現れた昭恵夫人の表情には、最愛の人を亡くした悲しみが滲んでいた――。
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