12月9日に、初めておこなわれるプロ野球の「現役ドラフト」が注目を集めている。例年のドラフト会議が新人を対象としているのに対し、「現役ドラフト」は、出場機会に恵まれない現役選手に“新たな活躍の場”を与えるべく、移籍を活性化させる目的で開催される新しい試みだ。
そんななか、今回本誌が入手したのは、大手広告代理店が9月中旬におこなったある調査の資料。その名も「現役女子アナドラフト会議」だ。
女性アナウンサーといえば、今も昔も多くの人が憧れる花形職業。NHKや民放キー局の内定を勝ち取るのは、東大に合格するよりもはるかに難しい。
さらに、彼女たちの“生き残りレース”は、入社後も続く。人気番組を担当し、視聴者に顔と名前を覚えてもらえるのは、ひと握りにすぎない。多くの女子アナたちは、アシスタントやリポーターとして何かしら番組に爪痕を残そうとチャンスを窺っている。だが、それはまだ恵まれているほう。デスクワークをこなし、テレビ画面に顔を出すことのない「提供読み」など、地味な仕事しか回ってこない女子アナも多いのだ。
熾烈な競争を勝ち抜いた才女揃いだけに、ポテンシャルをいまだに出し切っていないと思われる女子アナも少なくない。そんな“くすぶり”女子アナにスポットをあてようというのが、大手広告代理店の狙い。調査に際しては、NHKおよび在京民放キー局の敏腕プロデューサー各10人、計60人に「他局の女性アナウンサーで“再生”させたいのは誰か?」と質問した。今は担当番組が少ないが、ぜひ自局で使ってみたい女子アナを5人挙げてもらい、それぞれをポイント化し、ランキングを作成した。早速“上位指名候補”から見てみよう。
1位は、NHKの井上あさひアナ。『ニュースウオッチ9』のキャスターを担当するなど、花形アナのイメージが強いが、2019年に一般男性と結婚したあたりから露出は減っている。今年3月には、第一子妊娠の報道があった。
「あの落ち着き払った進行ぶりは見事。『朝まで生テレビ!』なんかをまかせてみたい」(某局プロデューサー、以下同)
「『news23』をまかせられる逸材。やはり民放のアナウンサーとは格が違う」
と、プロデューサーたちの鼻息は荒い。
2位は、テレビ朝日の三谷紬アナ。メインといえる担当番組は『アベマ倍速ニュース』。
「美人でスタイルもいいし、なぜ出番が少ないのか疑問」
「タレント性はかなり高い。パンチもあるし、あの爆乳で男性視聴者のハートを鷲掴みにできる」
3位は、同じくテレビ朝日から田中萌アナ。2015年の入社直後から看板番組を多くまかされて人気は高かったが、2016年12月に同僚アナとの不倫を報じられて以降は“冷や飯食い”状態だ。
「もう三十路だが、オヤジキラー的な魅力はまだまだ健在。深夜番組をやらせたい」
「本当は純朴で地味なタイプ。無理やりスターアナにされた感がある。ウチで地に足をつけて番組をやらせてみたい」
4位は、フジテレビの海老原優香アナ。「ミス学習院グランプリ」と、いかにもフジらしい経歴だが、現在は23時台のニュースのスポーツキャスターとCS番組のみの担当と、少しばかり寂しい状況。
「入社直後に『とくダネ!』のMCアシスタントに抜擢されるなど、期待の星だった。ポテンシャルは高いのに惜しい」
5位も、同じくフジの宮澤智アナ。入社前はホリプロでタレント活動をしていたことも。入社直後から『すぽると!』のサブキャスターに大抜擢されるなど活躍していたが、2019年に結婚。現在はBS番組など、露出は限定的だ。
「次のフジのエースだったはず。結婚で出番が減ったのならもったいない」
6位は、日本テレビの石川みなみアナ。2020年に入社した3年めだが、2021年12月に先輩アナとの“自宅デート”が報じられた。
「デート報道はさておき、ルックスはいい。ただしインパクトに欠けるのも確かで、なんとか弾けさせたい」
「実直さが伝わってくる雰囲気があるが、今のところ使い方が難しいのか。このままだと、元フジの久慈暁子の二の舞いになりそう」
7位は、TBSの若林有子アナ。大学在学中に週刊誌の表紙を飾るなど、アイドル系のルックスを持つ入社4年め。
「すごい美人というわけではないが、誰からも好かれそうなタイプ」
8位は、フジの堤礼実アナ。4年近く競馬実況番組のMCを担当し、現在は『めざまし8』の情報キャスターも務めている。
「シュッとした美人で清潔感があり、年齢を重ねても活躍できるタイプだと思う」
9位は、テレビ朝日のベテラン、武内絵美アナ。『報道ステーション』『ミュージックステーション』など看板番組のキャスターや司会者を“歴任”し、今や肩書は「エグゼクティブアナウンサー」だ。
「武内アナほどのキャリアがあり、肝が据わった方なら、どの局にとっても魅力のはず」
「アナウンサーとしてのスキルはピカイチ。このままベテランとして埋没させるには、あまりに惜しい」
10位は、TBSの山本恵里伽アナ。2016年の入社以降、報道番組がメインだが、ラジオでは爆笑問題の番組のアシスタントを担当している。
「小川彩佳の代打で『news23』を担当したときは、視聴率が上がった。“外回り”ではもったいない」
「報道番組が多いのでお堅いイメージだが、バラエティなんかをやらせると意外とハマる可能性がある」
11位は、日本テレビの笹崎里菜アナ。入社前に銀座のクラブでホステスのアルバイト経験があったことから内定を取り消されるも、その後、裁判を起こしたことが話題になった。
「入社の経緯で、局も“腫れもの扱い”している感がある」
「入社の話を逆手にとって、マツコや有吉と絡ませたバラエティをやらせてブレイクさせたい」
ここまで“指名”がなかったテレビ東京では、15位に角谷暁子アナがランクイン。現在は『WBS』のフィールドキャスターなどを担当。「ミス慶應グランプリ」の経歴を持つ正統派美人だ。
「今は新人でもなくベテランでもない、中途半端な立ち位置。こういうときこそ、思い切った変革のチャンス」
「失礼ながら、テレ東にはもったいない逸材」
この調査に協力した某民放のプロデューサーが語る。
「女子アナのタレント化が進んだことで、ヒエラルキーや格差を生み出した側面がありますね。最近はどこの局でも発売している女子アナカレンダーなんかが顕著な例ですよ。誰が“センター”になるか、何月を飾るかで、如実に格差が表われますからね(笑)。
ただ近年は、エース級になれなかった“控え組”の早婚傾向が進んでいるんです。育児休暇も取りやすくなって、そこそこの仕事をしながら居心地のいいポジションに居続ける、そんなアナウンサーが増えてきました。とはいえ、今回の調査で名前が挙がった女子アナたちは、他局のプロデューサーからポテンシャルは高いと評価されているわけですから、何かのきっかけで“再ブレイク”という可能性も十分に考えられますよ」
画像ページで、プロデューサーたちが選んだ「ドラフト指名したい女子アナ」ベスト30を紹介。テレビ局のおエラいさん、本当に「現役女子アナドラフト会議」を開催してみてはいかが?