《悪魔の通知が来た 自動車税!》
《自動車税ってホント意味不明 経済制裁を課せられている気分になる》
ガソリンの高騰が続くなか、各家庭に届き始めた「自動車税の納付書」に、SNSでひときわ大きな悲鳴が上がっている。
5月8日には、JAF(日本自動車連盟)が公式ツイッターで《こんなの過重で負担すぎます》とつぶやいた。正確には以下のような文章だ。
《5/31が納付期限の自動車税 この自動車税を含めガソリン税・消費税などで乗用車には毎年約11.57万円の税金が課せられています 生活必需品なのに、こんなにかかるなんて こんなの過重で負担すぎます 補助金ではなく、抜本的な見直しを》
毎年、約11.57万円も払っているとは! さっそくJAFに内訳を聞いてみた。
「自動車は、保有段階で自動車税・自動車重量税がかかります。使用段階で、ガソリン代には揮発油税・地方揮発油税がかかり、さらに消費税がかかります。
費用計算の基準として、1800ccで重量1.5トン以下の車で、年間ガソリン使用料が1000リットル、ガソリン代は1リットル150円、エコカー減税適用外の車として計算すると、以下のようになります。
・自動車税:年間3万6000円
・自動車重量税:1万2300円(2年ごとの車検でかかるため半分で計算)
・揮発油税・地方揮発油税、消費税:6万7400円(1000リットル×150円=15万円のうち、揮発油税・地方揮発油税が5万3800円、ガソリン代の消費税1万3600円)
これを合わせると11万5700円となるのです。あくまで保有・使用でかかる税金です。いまはガソリン代金がレギュラーで166円ほどに上がっているので、さらに税金がかかっているといえます。
欧米と比べると、自動車にかかる税金は2.3倍から31倍程度になります。これは消費税を除いて自動車税・自動車重量税の負担を比較した数字です。欧米では、自家用乗用車に自動車重量税と同種の税金を課している国はありません。
ガソリン代金のなかに揮発油税・地方揮発油税が含まれているのに、そこに消費税がかかる二重課税になっているのです」(JAF本部交通環境部調査研究科)
SNS上では、昨年からの急激な自動車税の値上がりに驚く声も続出している。
《今乗っている軽自動車が13年過ぎたので、今年から自動車税が5000円上がった訳ですが、古いクルマを大事に乗っているのに税金が上がるのって、何かおかしくないですか?》
《考えてみれば自動車税、段々上がっていく、というのはおかしいよな。まして 地方では必需品だし、この不景気だし、取れるところから取る税金、という考え方は 再考して頂く時期に来ている、と思います》
これは、車が古くなることで、自動車税・自動車重量税が上がる「重課」に当たる。初回新規登録から13年、あるいは18年経過したガソリン車では、おおむね15%、排気量が1リットル以下の自家用車で4400円増税となる。
「JAFは、毎年『自動車税制改正に関する要望書』を用いて、自動車ユーザーの過重な税負担軽減の実現を訴えています。
とはいえ、自動車取得税の廃止後も、JAFが昨年実施した自動車ユーザーを対象のアンケートでは、98%が車に関する税金を負担に感じています。
公式ツイッターで具体的な数字を出して発信したのも、5月は自動車税の納付書が届く時期なので、そのタイミングで発信することで、自動車ユーザーに届きやすいと思ってのことです」(同前)
JAFは、「自動車ユーザーの声を届けていく立場ですので、ユーザーの声を集めて、これからも自動車ユーザーの負担の軽減を要望していきたい」とのこと。
SNSでは、固定資産税と自動車税の納付書が同時に届き、嘆く声もあった。5月にやってくる「税金地獄」。なんとかしてほしいものだ。
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