6月12日、Twitterで突如「女体盛り」がトレンド入りした。米ラッパーの「イェ」ことカニエ・ウェスト(46)の誕生日パーティーで、女体盛りの寿司が披露されたのだ。
女体盛りとは、裸体の女性の上に寿司や刺身などの食材を盛り付ける宴席の饗宴のひとつ。
現代では、女性蔑視につながるという見方や、衛生面の問題などが指摘されており、国内外で物議を醸してきた。2012年には、イタリア・ローマ市内の日本食レストランが提供する類似サービスを現地紙が「日本の伝統」と報じて、在イタリア日本国大使館が抗議する事態に発展したこともある。
これまでもメディアでその一挙手一投足に注目が集まってきたカニエ・ウェスト。マネージャーらがInstagramに投稿した誕生日パーティーの動画では、音楽が鳴り響く広い室内のテーブルに寝そべる、複数の裸の女性の上に寿司などが置かれており、招かれたセレブがスマホを向けている様子などが映っていた。
日本では、現職の大臣が「女体盛り」パーティーへの参加疑惑が報じられたことがある。現在、参議院自民党・政策審議会長をつとめる松山政司議員(64)で、松山氏は、1998年、安倍政権下で一億総活躍担当大臣として初の入閣を果たしたのちに疑惑が浮上。その内容を報じたのが本誌だった。
1998年2月14日、北海道・旭川市では、若手経営者の全国組織である日本青年会議所(日本JC)の会合が開かれていた。「女体盛り」がおこなわれたのは、その日の夜、参加していたメンバーが主催した懇親会の場だった。参加者の一人は、当時こう話している。
「初め女のコはサングラスをかけていたんですが、乗ってくるとそれをはずし、脚も開いたんです。なかには刺身を股や乳首にくっつけてから食べる人もいました」
その後6月に、刺身を盛りつけられた少女が補導され、16歳だったことが発覚。参加した4人が、道青少年保護育成条例違反などの容疑で逮捕されている。懇親会には、全国から集まった33人のJC会員のうち、二十数人が参加していた。
「松山氏はその当時、日本JCの副会頭。翌1999年に会頭に選ばれるが、会頭選挙は20年ぶりのことだった。選挙を控えていれば、その場に居合わせても不思議ではない」(日本JC会員)ことから、疑惑が浮上したわけだ。
本誌が掲載したパーティーの写真には、テーブルに寝そべった裸の女性の女体盛りの周りをスーツ姿の男性たちが取り囲み、女体盛りに箸をつける男性の姿も。
松山氏の事務所は当時、本誌の取材に、
「松山は会議に参加するため旭川市に行っています。ですが、このイベント(「女体盛り」)があったことは貴誌の報道で知ったくらいで、当然参加していませんし、警察の事情聴取なども受けていません」
と回答。パーティーへの参加は否定し、松山氏本人は「どこかで食事を取っていたんだろうな、と話しています」と答えたのみだったが、真相は藪の中だ。
今回のトレンド入りで、初めてその言葉を知った若い人も少なくないと思われる「女体盛り」。カニエには、国内外から “女性蔑視だ” という声が多く寄せられている。
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