やはり西武ファンは許していなかったのか――。
4月12日、FA移籍後、初となる古巣ベルーナドームにソフトバンクの4番として帰ってきた山川穂高に対して、西武ファンから、球場が割れんばかりの容赦ないブーイングが浴びせられた。
西武ファンの反発感情は、試合前のスタメン発表の段階から剥き出しだった。球場内にソフトバンクのスターティングメンバーがアナウンスされていくなか、「3番ライト柳田」に続き、「4番 指名打者 山川」がコールされると、早くも大ブーイングが球場を包んだ。
この異様なムードには、ソフトバンクのベンチにいた近藤健介外野手も思わず笑いを堪えきれなかったほどだ。
「先攻のソフトバンクは1回表2死2塁の好機で、打席には4番山川。山川がガムを噛みながら打席に入ろうとした瞬間、西武ファンで埋め尽くされた外野スタンドから地なりのようなブーイングが沸き起こりました。
親指を下にしてブーイングを飛ばすファンの姿も多く見られ、まるでプロレスの会場かと錯覚してしまうほど。
山川が、西武の先発・今井達也投手の前に三振に倒れると、球場は大歓声に包まれました。三振をくらった山川は不敵な笑みを浮かべながら、打席を後にしています」(スポーツ担当記者)
この模様は、パ・リーグTVが運営する公式YouTubeチャンネル『(パーソル パ・リーグTV公式)PacificLeagueTV』でもアップされたが、コメント欄には、
《想像以上のすごいブーイングだわ》
《こんな大ブーイング、日本じゃなかなか聞けない》
《普通の三振で日本一決めたみたいな歓声あがってておもろい》
《西武ファン優勝したかのような大歓声》
など、動画越しでも十分伝わるブーイングのすごさに驚いた人も多いようだ。
山川は、その後回ってきた3度の打席でも西武ファンからのブーイングに押され、4打数1安打、3三振に終わった。
この日の先発マスクをかぶった西武の古賀悠人捕手は、「東スポ」の取材に対して、ファンの心情に理解を示しつつ、「もういいんじゃないですか。やりづらさというか、プレー中にブーイングされても自分はいいんですけど、ピッチャーが投げづらいんじゃないかと思う」と、自粛をお願いするような心情を吐露。
13日も古巣での第2戦が控える山川。自らの不祥事から招いたブーイングとはいえ、西武ファンが山川を受け入れるにはまだまだ時間がかかりそうだ。
外部リンク