開幕して約1カ月。5番打者が板に付いてきた印象だ。横浜DeNAの桑原将志外野手(29)は、4月の得点圏打率1割から一転し、5月はちょうど5割をマーク。9試合連続安打中のガッツマンは「特に変えたことはない。結果は二の次。自分らしい打席を増やしていくだけ」。己を貫くことで勝負強さを生んでいる。
連敗を回避した3日の広島戦。1点を追う四回2死三塁で、初球の変化球を迷わず振り抜く。気合のヘッドスライディングで適時内野安打をもぎ取った。6日のヤクルト戦では早くも今季5度目の猛打賞をマーク。打率3割4分7厘はセ・リーグ3位と持ち前の積極性を発揮している。
もともと1番バッターに強いこだわりを持ってきた。だが、今季は開幕8戦目以降、全試合で牧の後を打つ。「打順は関係ない。5番でも先頭で始まるイニングはあるし、1番でも得点圏で回ってくる。いい形でどうやってつなぐかだけを考えている」。気負わず、シンプルな思考で臨む。
あくまでも意識は「5番目のバッター」。「自分ができることは、変えることができない」と腹をくくる。総得点はリーグトップ。宮崎、牧とリーグ屈指のクリーンアップを形成する右打者は「チャンスをつぶす機会が多いので、借りは必ず返していきたい」と、打線をけん引する覚悟でいる。
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